いま竹原を舞台にした佐藤順一原作のアニメ『たまゆら』が大好評で、多くのファンが「聖地巡礼」ということで舞台となった場所を訪れている。そしてさまざまな広島ガイド本に取り上げられている。 「この『たまゆら』は、松竹株式会社をはじめとする『たまゆら製作委員会』が製作、監督・佐藤順一によるOVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)作品である。物語では、竹原市に引っ越してきた主人公の女子高校生・沢渡楓と塙かおる、岡崎のりえ、桜田麻音らの友人たちや街の人々とのふれあい、少女たちの夢や穏やかな日常などが描かれている。楓にとって竹原は、亡くなった父親が子どもの頃住んでいた街である。楓は、父の古いカメラを手に、父が写真の中に残した風景を探していく。そして次第に竹原という街やそこで出会う人々に魅せられていく。『たまゆら』では、竹原の町並みや周辺の駅、路線、道路、瀬戸内の景観などが忠実に、しかも魅力的に再現されている。また、主人公の楓がカメラを通じて街や友人たちを撮影するシーンが随所に登場し、カメラのフレーム越しに竹原という場所を発見する行為が自然に表現されている。その意味では、コンテンツ・ツーリズムにおける訪問者の視線と重なりやすい。竹原を訪れたファンは、作品に登場する町並みや風景、家屋や商店などを目の当たりにできるだろう。そして、主人公の楓と同じように、ファンもカメラを通じて自分なりの竹原の魅力を発見し楽しむことができるだろう。」(川上隆史・木本浩一・西村大志・山中英理子編著『大学的広島ガイド-こだわりの歩き方』昭和堂P48~49)
「広島県東部に位置する竹原市。古い町並みが残り、小京都とも称される静かな地に、2011年、激震が起こった。アニメ『たまゆら』ファンによる聖地巡礼ブームだ。アニメのストーリー自体は、写真好きの女子高生たちが夢を追いかけるというシンプルなものだが、舞台となった竹原にファンが続々到来したため大騒ぎに。初めて見るアタクに『たまゆら、たまゆら言うてよう聞くけど、なんなんかねえ』と地元の人も戸惑っていたものの、おらが街の魅力を再認識。ブームに乗ってたまゆら焼きなるお好み焼きも誕生し、広島が誇るコンビニ『ポプラ』もすかさずコラボ商品を販売。地域おこしの好例としてNHK(クローズアップ現代)で取り上げられるに至った。」(都会生活研究プロジェクト[広島チーム]著『広島ルール』中経出版P89)「いまや竹原市の名物はタケノコでも塩でもなく『たまゆら』かもしれないと思う。同地を舞台にしたアニメ作品。2010年にOVAとして発売され、2011年にはテレビアニメが放映された。2013年には第2期の放映が予定されている。」(岡田大編『広島県あるある』宝島社P183)
ここでも忠海の風景が登場する。その主なものはJR忠海駅、パーキングエデンの海、黒滝山さくら堂である。
いずれも忠海町コミュニティづくり推進協議会、NPO法人福祉ステーションただのうみ、黒滝山を愛する会が定期的にボランティア清掃をしている場所である。
そして第2期には黒滝山頂からの展望や忠海の町並み、大久野島が登場することを期待している。