植物の巧みな生き方 名大

学生や一般人対象に「植物の巧みな生き方の話」という研究紹介があったのでメモしておきます。

植物は動物とは違って動いたりと逃げ出す事は出来ないので固体の単位で体を変えて(光の受光を変化させたりと)環境に適応して生きている。

そのため

1。植物の葉緑素に含まれるタンパク質は受光する色(反応する太陽光の波長に)よって違っている。

フォトクロムは赤、遠赤色、クリクトクロムは青色 フォトトロピンは青色光。

2。青、赤(フォトクロム)は光を受けている事を示す。

3。フォトトロピンは多様な反応を引き起こす光受容体。 植物は2種のフォトトロピンが存在する、光屈性を起す(光に向かって莖が曲がる反応)

4。集合反応と逃避反応。 (受容体の集合が強い時と弱い時がある)これらを変化させフォトクロムを集積させたりと外部環境にたいする自己の対応を変え事も有る。

5。植物が水中から地表生活へ移動してCo2の吸い込みと水の移動が必要となり気孔が出来、青色光が当ると開口が開き水素イオンが外に出される=(プロトンポンプ式)

それで気孔の評価はとても重要で機能の研究だけで無く、評価のサイクルを増やして確認して行くのも大事。

例えば、評価用にモデル植物でシロイヌナズナ(ぺんぺん草の仲間)があり腔の周辺にフォトロピンが2種発生して年に6サイクル評価できる。

6。気孔抵抗が葉の二酸化炭素取り込みの制限となっているので、これに抵抗できる株を作っている。 今、文科省から作ったものをYouTubeにアップされている。

名古屋大学は南京農大と米を使って過重発酵させた共同研究していて1株当たり+15%(一樽当たりで+10%)の収量をえている。

(中国では遺伝子組み換えが使えるので、農薬で開口制御をする必要がない)

7。PP424、気孔を制御する薬品、が有るが暗い所で開口を動かすと葉が駄目になる事が有る。

8。LED光を使った野菜栽培の研究もあり適切な周波数を使う事でほう云う方法でも制御できるのではないか。

以上です。

なお京都大学の京都大学大学院理学研究科生物科学専攻植物学系植物生理学分科でも同じ分野の研究をしているので類似の図表などあり参考にできます。

フォトトロピンはまず陸上植物で発見された。我々は、単細胞性の緑藻であるクラミドモナスに おいてフォトトロピンの遺伝子が存在することを発見し、米国のBriggsらの研究室と共同で、確かにクラミドモナスのフォトトロピンが発色団を結合し光 受容体として働きうることを示した(Kasahara et al., 2002)。

さらに我々は、クラミドモナスのフォトトロピン遺伝子をシロイヌナズナのphot1phot2二重変異体に導入し、高等植物の細胞内で生理活性を持つことを証明した(Onodera et al., 2005)。クラミドモナスでは、フォトトロピンは、陸上植物とは異なり、有性生殖のサイクルに関わることが知られている。このように多様な現象がどのようにして同じ光受容体で制御されているのか、その分子機構に興味がもたれる。