18ハウス報告書「アメリカは王権金融植民地だ」

ハウス報告書「アメリカは王権金融植民地だ」

米国は少なくとも過去100年にわたって英国の金融植民地だった。

これは 「ハウス大佐の報告書」によって裏づけられており、1919年6月10日付けの10ページに及ぶ「経過報告書」には、身も凍るような米国の位置づけが記されている。

報告書の作成者エドワード・マンデル・ハウス大佐(1858~1938)は、ウッドロー・ウイルソン政権時代に米国問題を陰で指揮していたロスチャイルド家のスパイである。

ハウス大佐はウイルソンの友人で、腹心として知られていた(彼に軍隊経験はなく、「大佐」という肩書きは自称にすぎなかった)。

この報告書は英国の首相デーヴイツド・ロイド・ジョージに宛てたもので、彼は世界シオニスト機構の擁護者として立身出世を果たした。

報告書は「米国植民地の王権支配への平和的回帰」におけるハウス大佐の進捗状況を詳しく伝えている。

それによると、国際連盟は英国の覇権の隠れ蓑だった。 「王権」とは、ロンドンを拠点とする国際銀行家やその特権階級の協力者たちによる覇権を意味する。

ハウスはこう記している「我々はこの計画を講和条約の中に包み隠した。そうすれば、世界は我々から国際連盟か、戦争の継続かを受け入れるしかないからだ。

国際連盟は実質上、米国を他と同じ根拠において我々の植民地として組み入れた帝国である」

報告書からは米国民に対する侮蔑がにじみ出ている。

「この国の人々は単純で、根っからの救いがたい英雄崇拝者だ」とハウス大佐は説明している。

「漠然とした野望をスローガンとして掲げる者に、彼らは容易に影響される。いったん影響されると、彼らはそのスローガンを掲げる者が何をやっても信頼する」。

ウイルソン大統領はこの信頼を獲得した人物であり、報告書は「彼の優れた利用価値」 について説いている。

1939年10月、ジエーコブ・ソーケルソン下院議員(1876~1945)はこの「ハウス報告書」を議会に紹介し、連邦議会議事録で公表した(1939年10月13日)。

文面を削除しようとする動きがあったが幸いにも排除され、現在でも全文がオンラインで入手できる。

金融寡頭組繊は超権力を「王権」と譬える

英国の銀行家たちは、セオドア・ルーズヴエルト政権時代(1901~1909年)に米国を支配した。

当時、ロスチャイルド家の手先であったJ・P・モルガンだけでも、米国経済の25%を掌握していた。

「王権」とは、イングランド銀行の所有者たちを指す。

彼らの正体は公然の秘密だ。E・C・クメースによれば、「国際的金融寡頭組織はその権力の象徴として『王権』という比喩を使い、その本部は歴史あるロンドンのシティーにある。

巨大な民間企業であるイングランド銀行は英国議会による規制を受けず、事実上の主権を有する世界的組織である」(『シティーという帝国(The Empire of the City)』)。

英国や米国、ドイツ、日本、あるいはシオニストの帝国主義について語るのは馬鹿げている。

それらはいずれも、全世界を植民地化しようとするこの一つの帝国主義の完全な操り人形にすぎない。これが新世界秩序である。

ハウス大佐はこう続けている「米国植民地の平和的回帰」は、「有力な支配的一族の同意」があって初めて実現される。

ハウス大佐は米国民がいかに英国の指導を受け入れるように教育されているかにも触れている。

それによれば、大学やマスコミには「英国生まれ」やカナダ人の職員が配置されているという。

「赤十字やスカウト運動、YMCA、教会といった人道的、宗教的、あるいは半宗教的組織を通して、我々は英語圏の統一という思想を強める国際的取り組みのムードを築いてきた」

海外クラブや社会奉仕クラブ、そして戦争慈善活動によって、「我々はこの国のあらゆる階層・階級に浸透することができる」。

これはイルミナテイの影響力がいかに広範囲にわたるかを示している。

私たちは「米国のあらゆる新聞を米国以外の世界から孤立させ、それらが別の半球どころか別の惑星のものであるかのようにしている。

AP通信社をはじめとする世界的報道機関(ハーストを除く)によってこれが実現されたことは、彼らが供給する新聞に我々の思想だけを取り入れる上で非常に役立った」

ハウス大佐はまた、米国が「表面的には独立を保っていながらも」、王権との結びつきにおいては他の植民地と変わらないと言っている。

「ウイルソン大統領は海軍拡張政策を断念し、律儀にも我々に世界の海上覇権を譲ったではないか」

彼は「英米同盟」が「世界の比類なき資本家」になったと豪語した。

そして、「我々の財務代理人であるピアボント・モルガン社」が「この国を戦争に導いた」と称えている。

彼らは宣伝によって「新聞社の方針に広範囲な影響力」を及ぼし、日本に二億ドルを融資して、米国に対抗するための艦隊を造らせた(米国をより英国に依存させた)。

ハウス大佐は「王権」がカリフォルニアやメキシコ、ラテンアメリカの油田を買い占めるため、米国政府から戦争目的で貸しっけられた金を流用したとしている。

「大戦によって我々は世界の資源の大部分を手にした。〔我々は〕現在、世界の油田のほとんど、ひいては世界の輸送機関や産業のほとんどを支配している」

「我々の思想統制システム」で実現させた国際連盟

ハウス大佐はこうも述べている。「〔目下の課題は〕その危険な主権を植民地から王権の管理下へ移すことである。つまり、我々は米国を帝国の手中に収めなければならない」

その第一歩が、「我々がウイルソンのために準備した」国際連盟計画だった。〉「急激な変化は米国の無知な大衆を刺激し、そうした変化や我々に対する抵抗を招く恐れがある。

したがって、我々の最善策はウイルソン大統領を国際連盟の初代総長に任命することだ。彼なら米国が国際連盟に独立を譲るどころか、それによって米国の主権が拡大されると〔米国艮を〕納得させることができるだろう」

現代の愛国者法を暗示するように、ハウス大佐は「ウイルソンだけが司法の解釈に基づく反ボルシエヴイキ法案を生み出せるのであり、そうなれば米国が再び独立を宣言すべきだと主張するような愚かな米国人に相応の罰則措置を与えることができる」としている。

ハウス大佐は、いかにしてウイルソンに命令を伝え、彼を操るべきかを詳細に述べている。

この報告書は別人によって書かれたと思っている人も多いが、ウイルソンをこれほど熟知していたのはエドワード・マンデル・ハウスだけである。

たとえば、彼はウイルソンが「軽視されやすく、復讐心が非常に強い」として、新任の英国大使は「ウイルソン崇拝者」であり、「大統領に仕える紳士」でなければならないとしている。 彼はウイルソンに寄贈された贈り物の一覧まで挙げている。

ハウス大佐は国際連盟の最初の会合がワシントンで開かれることを提案している。

「そうすれば、この国の単純な人々は、国際連盟の権力が自分たちに属するのだと納得するだろう。 一連の政治ショーを見せれば、大衆は自分たちの範囲を超えた余計なことは考えなくなるだろう」 と彼は言っている。

「大衆の注意がそれるのを待つ一方で、我々は彼らに国際連盟がいかに素晴らしいかを絶えず教え込む。

その賛辞は我々のマスコミによって喧伝され、大学の学長らによって宣言され、教授らによって断言される。我々が抱える作家や著述家、講師たちはその美点を分析する。

我々は国際連盟のために8000人の宣伝者を用意した。

国際連盟の誕生を世界平和の夜明けとして知らしめるため、国内外に会議や委員会、協議会、集会、大会、審議会を組織した」

「銀行家、株式仲買人や会計士、科学者といった実用家集団は、職業上、商売上、財政上、社会上の組織的圧力を加えることができ、国際連盟を平和や発展、繁栄の名において支持するために集まっている。(中略)我々の映画会社も画期的な作品を準備している。

つまり、我々の思想統制システムは国際連盟の採択を確実にするため、絶え間なく、辛抱強く、情け容赦なく活動している。

そしてそれは必ず採択されるだろう。

なぜなら企業は平和を望み、高潔な人々は誓約に抵抗できず、政治家たちはその恩恵の配分をめぐつて敵を牽制した後、無謀な強情者の宿命に陥らないように潔く譲歩するだろうからだ」

悪魔に魂を売った各界のエリート層

「ハウス報告書」は、グローバル化や国際連合の背後にある現実を明らかにしている。

もし私たち国家の主権を覆し、人類を陥れようとする長期的陰謀の実在を証明するための証拠が必要だとしたら、これがまさにその証拠である。

共和党上院議員らの勇気ある反対のおかげで、米国は1919年11月19日、講和条約に伴う国際連盟への加盟を拒否した。

しかし、世界独裁を推し進める英国の銀行家たちの水面下の活動は弱まらなかった。

彼らはヒトラーに資金を提供し、世界恐慌と第二次世界大戦を工作した。

国際連盟は1945年に国際連合として復活し、「冷戦」のでっち上げが始まった。 現在、私たちは9・11と「対テロ戦争」というでっち上げに巻き込まれている。

新世界秩序、世界政府、そしてグローバル化はすべて、中央銀行家とその手先による金融支配を意味する英国帝国主義の延長線上にある。

社会のあらゆる階層が国連の美徳を宣伝されつづけ、国家機関は転覆され、マスコミや学校は管理され、宣伝に利用される。政治家たちはお飾りにすぎない。

米国民はその支配者である「王権」のために新世界秩序の構築を助けている。

ハウス大佐の言葉を借りれば、米国民は「王座に伏して嘆願する」べき植民地住民となる。

油田支配についての言及は、石油が世界支配の第一の手段であることを示唆している。

世界独裁の最終段階には、中東の石油が完全に掌握される。これはイラク戦争の原因を明らかにし、イラン侵攻を予告するものだ。

ただ、その脅威を「ユダヤ」によるものと断定することはできない。

ロスチャイルド家はこの点を秘密にするため、世界の金融エリートや文化的・政治的エリートから相当の協力を得ている(基本的に、協力とは容認の代償である)。

集団自殺するという小動物レミングのように、西側のエリートは文明のために命を捨てるという願望を抱いている。

彼らは悪魔にその魂を売り渡したのである。