マルタの巨石神殿群

イタリアの南方に位置するマルタ島とゴゾ島には世界最古の自立構造の建設物がある。ここは紀元前5,000年から人々が住みはじめ、紀元前3,600年から紀元前2,500年まで(エジプトのピラミッドやイギリスのストーンヘンジが作られる以前)、巨石神殿の文化が盛んとなった。現在確認されている30の神殿の中、6つが世界遺産に登録されている。

マルタ語で「巨大」を意味する「ジュガン」という言葉から名前が付けられたジュガンティーヤ神殿は神殿群の中で一番古いとされている。金属の道具や車輪もまだ発明していなかった、マルタ島に生きた新石器時代の人々が、6メートルの高さの神殿を作れたのは奇跡のようにみえる。おそらく原始宗教でもっとも一般的な信仰対象であった豊穣の神にささげられた建物と考えられている。彫刻が多く見つかった結果、ヤギ、羊、豚が生贄に捧げられていたこともわかった。

参考文献リスト