クラクフ歴史地区

南ポーランドにあるクラクフは13世紀に商人の町としてはじまり、プラハやウィーンと並ぶ中央ヨーロッパ文化の中心となった都市である。コペルニクスも通った世界でもっとも古い大学の一つであるヤギェウォ大学がある。また、宗教文化が豊かであることでも知られる。「教会の町」や「北のローマ」とも呼ばれるこの都市には、キリスト教はじめ、ユダヤ教、仏教、エホバの証人など、さまざまな宗教の礼拝所が存在し、その数は120を超えるといわれる。

教会の中でもっとも有名なのはヴァヴェル大聖堂である。過去三回の建て替えを経て、14世紀に建築されたと見られる現在の大聖堂に至る。かつては国王の戴冠式がこの大聖堂で行われていた。地下の墓地には、歴代国王や歴史的偉人、またポーランド人の聖人(シュチェパヌフの聖スタニスラウスとヤドヴィガ・アンデガヴェンスカ)が眠っている。また、ポーランド人であった前教皇ヨハネ・パウロ2世が1946年に初めてのミサを行ったのはこの地下室であったと言われている。

宗教的・国家的シンボルとして、また人々の心のよりどころとして、大聖堂がさまざまな役割を果たしてきたことをうかがうことができる。

参考文献

ヴァヴェル城

ヴァヴェル城

ヴァヴェル城

ヴァヴェル城-大聖堂

ヴァヴェル城-中庭

ヴァヴェル城-中庭

クラクフ-街並み

バルバカン(要塞)

聖ペテロ聖パウロ教会

聖マリア教会