殉教者トマス・ベケットの祭壇

聖職者であったトマス・ベケット(1118~1170年)はイングランド王ヘンリー2世の信頼厚く、大法官に取り立てられたが、

その後、王が教会を意のままに動かすことをもくろみ、親密な関係にあるベケットをカンタベリー大司教に任命したことで、

両者は対立し始める。ベケットは王の介入を退け、大司教として教会の権利を守り、その結果、王の配下である騎士4人に

大聖堂内で暗殺された。これにより、1173年にベケットは殉教者としてカトリック教会の聖人に列せられた。

撮影:平藤喜久子

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