マチュ・ピチュの歴史保護区

ペルーの南西にあるアンデス山麓の東斜面、標高2,430メートル地点にあるインカ帝国のもっとも有名な遺跡である。「古い峰」(マチュ・ピチュ)というこの町は15世紀に建てられたとされる。マチュ・ピチュはインカ帝国の首都・クスコから80キロしか離れていないが、スペイン人の侵略者の目にとまらなかったため、建造物が非常によい状態で保存されている。

インカの人々は太陽の子と呼ばれ、太陽崇拝が信仰の中心であった。太陽は王家の祖先神とみなされる重要な神であったため、標高が高く太陽に近いところを選んで、宗教的中心地としてマチュ・ピチュを造ったという説もある。マチュ・ピチュの一番有名な建物は「太陽の神殿」であり、その中に、儀式のために使われたとみられる石がある。冬至の際には太陽が神殿の窓を通り、この儀式のための石を照らす仕組みとなっている。このような石がマチュ・ピチュには複数ある。一番印象的なのはインティフアタナ石である。この石は太陽を適切な場所に保つ機能があると信じられ、その名は「太陽のつなぎ柱」を意味している。

参考文献リスト