エジソンの「天才とは1パーセントのひらめきと99パーセントの努力である」という言葉はよく知られていますね。元の言葉は“Genius is one percent inspiration, ninety-nine percent perspiration.”です。inspirationとperspirationと韻を踏んでいます。直訳すると「天才は1パーセントの霊感による思いつき(発想)と99パーセントの発汗(汗をかく程の奮闘努力)である」となります。エジソンは,寝る間も惜しんで開発に取り組んでいました。白熱電球の実用化(本文スライド1-67で述べたように,発明したのはイギリスのスワンという人です)にあたって,清和源氏の氏神として有名な京都の石清水八幡宮の裏山の男山に竹を乾留したものを用いたことは有名ですね。その材料に巡りあったのは,開発にあたってどんな材料が必要になるかわかりないので,世界中から可能な限り多くの材料を集めて研究所に保管していたからです。我々凡人からすると,百万分の1のインスピレーションでもものすごいインスピレーションのように感じます。それが,1パーセントのインスピレーションというのですから,新しいものを創造するのにインスピレーションがものすごく大切であると強調しているように感じます。要するにエジソンは,インスピレーションがなければ,いくら努力してもダメだと言いたかったそうです。
ちなみに,岩清水八幡宮の境内にあるエジソン記念碑には,中央にエジソンのレリーフが,左側(向かって右側)には「TO THE MEMORY OF THOMAS ALVA EDISON 1847-1931」と書かれており,碑の右側(向かって左側)には「Genius is one percent inspiration, ninety-nine percent perspiration」が彫られています。記念碑の前にさらに小さな石碑があり,そこに「エジソン記念碑」と日本語で書かれています。
関連動画: 「 火を使ったあかりから白熱電球まで」(9分13秒)
関連サイト: 「第6回 あかりと熱源の歴史とエネルギー」