電力現在,ピーク電力に併せて発電所を建設しています。それば,ピーク電力との差があるからです。一日の中でも,図121.1のように必要な電力が違います。水力発電などは起動停止が容易なので,電力消費の調整に使われています。動かさない間は折角の設備が無駄になるのです。火力発電は,もっともったいない使い方をしています。発電機を止めることは容易ですが,止めていてもボイラーは動いているのです。
発電機を動かしたり,止めたりしているのは出力と需要をあわせないと不安定になるからです。そこで,できるだけ夜間と昼間で消費電力の差がなくなるようにするために夜間の電力料金を安くしています。しかし,それでもたくさんの無駄ができます。
そこで,電力を一定の量だけ発電できるようにしたらどうでしょうか。余った電力を生産,充電,物質化などが考えられるのではないでしょうか。例えば電力供給が不安定でも,生産に使えるものがあれば,電力料金をとびきり安くするというのも必要の方法です。あるいは,水素をつくるなどして,それを燃料としたり,場合によっては水素で電気を作ったりして,需要供給のバランスをとったら発電コストもやすくなるだけではなく,環境にも優しくなると思いますが,いかがでしょうか。このようなシステムを情報システムと組み合わせて,使えば発電量の不安定な自然エネルギーも有効活用できるのではないかと思いますが,いかがでしょうか。
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