容器から出る時は,スライムは出口で押し縮められています。このとき,それに反発して伸びようとする力が働きます。そのため,容器の口を出るとき膨らみます(実験87)。
棒を入れて,回すとスライムが引き伸ばされて,巻きつけられたような形になります(実験87)。ゴムは,引き伸ばすと幅が縮みますが,伸ばされた方向に縮網とする時,横方向に広がろうとする力が働きます。この横方向に広がろうとする力がスライムを押し上げるのです(図158.2)。
スライムは,水飴のような粘っこい性質「粘性」とゴムのような弾む性質「弾性」をあわせもっています。このような性質を「粘(ねん)弾性(だんせい)」といいます。粘弾性を示す物体のような流れや内部に生じる力が複雑な物体を研究する分野を「レオロジー」といいます(尾崎邦宏「キッチンで体験レオロジー」裳華房)。ポリエチレンなどの,高分子を加工するときにもレオロジーの知見が非常に重要です。
粘弾性の他に複雑な流れを示す現象として「ダイラタンシー」(コラム162)や「チクソトロピー」とよばれる性質が知られています。波打ち際の砂浜にゆっくり立っていると,沈むのに早く走ると沈まない現象がそうです。よく,テレビ番組で米村でんじろうさんが,水槽に,片栗粉と水を入れて両足で,バタバタ足踏みすると沈まないというのを見た方も多いと思います。チクソトロピーは逆に速く流すとサラサラになり,流れが遅い時に固くなる現象をいいます。ペイントはチクソトロピーを示します。刷毛で塗るときには流れやすくなり,すぐに固く流れにくくなるためにうまく塗ることができるのです。
スライムは,水飴のような粘っこい性質「粘性」とゴムのような弾む性質「弾性」をあわせもっています。このような性質を「粘(ねん)弾性(だんせい)」といいます。粘弾性を示す物体のような流れや内部に生じる力が複雑な物体を研究する分野を「レオロジー」といいます(尾崎邦宏「キッチンで体験レオロジー」裳華房)。ポリエチレンなどの,高分子を加工するときにもレオロジーの知見が非常に重要です。
粘弾性の他に複雑な流れを示す現象として「ダイラタンシー」や「チクソトロピー」とよばれる性質が知られています。波打ち際の砂浜にゆっくり立っていると,沈むのに早く走ると沈まない現象がそうです。よく,テレビ番組で米村でんじろうさんが,水槽に,片栗粉と水を入れて両足で,バタバタ足踏みすると沈まないというのを見た方も多いと思います。チクソトロピーは逆に速く流すとサラサラになり,流れが遅い時に固くなる現象をいいます。ペイントはチクソトロピーを示します。刷毛で塗るときには流れやすくなり,すぐに固く流れにくくなるためにうまく塗ることができるのです。
関連動画: 「ゴムとスライムの仕組み」(6分47秒)
関連サイト: 「第14回 さまざまな物質の科学2」