前項(コラム129)で,放射線の単位をお金で説明したついでに,お金の単位の話をします。アメリカを中心にドルが使われています。ドル(doller)という名前は,ドイツで昔使われていた通貨ターラー(Thaler)が起源といわれています。ドルの起源はメキシコドルと言われています。1ドルは,銀貨だったそうです。中国では,18世紀スペインとその植民地から多量の銀貨が流入しました。1ドル銀貨は円形だったので,それを「銀円」と読んだことが,通貨単位「圓」(円のもともとの字体)の始めだと言われています。日本でも,香港で香港ドルが使われたときに,銀貨が丸いことから,漢字て圓という単位を使いました。中国の単位を真似て,明治のはじめに圓を通過単位としたのです。これが,東アジアに使ったのです。日本円ももともとは,ドルだったのです。韓国のウォンも圓の韓国語読みです。中国では,圓の字が煩雑なことから,圓と同じ発音の元をあてました。中国(中華人民共和国)の人民元の紙幣(人民幣, Renmin Bi[RMB])に,当初は圓の時が書かれていました。ちなみに中国の簡化字では,圓は圆と書きます。日本の円に比べると画数が多いですよね。中国語では日本円のことを「日元」USドルのことを「美元」と書きます。