電気はごく少量を除いて蓄えられません,そこで電気の生産量と消費量を同じ(同時同量)にする必要があります。発電量が消費量よりも多いと周波数が上がり,発電量が消費量よりも少ないと周波数が上がってしまいます。電気は複数の発電所で作られ ものがまざっていますので,周波数が不安定になると困ります。これを制御するために電気の需要を予測しつつ,発電,休止,待機している発電所を決めて指示するところが必要になります。これは中央発電指令所とよばれ,電力会社の中枢にあります。
周波数については,北海道50 ± 0.3 Hz,東地域(東北・北陸)50 ± 0.2 Hz,中西地域(中部電力以西)60 ± 0.2 Hzに決められています。北海道の調整目標範囲が他に比べて大きいのは,北海道は本州と直流でしか連結いないため系統が小さいためです。電圧,電気事業法の施行規則で101±6 V,202±20 Vとなっています。