小中高等学校だけではなく,大学でもキャリア教育が重視されるようになってきています。現私自身も担当しています。現在では,多くの親御さんは将来の職業選択について「自由に決めていいよ」というのではないでしょうか。しかし,「自由に」といわれて,とまどう子ども多いのではないでしょうか。自由というのは,選択の幅が広いということです。選択というのは,ある意味で自分の手で自分の自由を奪うことだと思います。これは,人によってはとても厳しく,苦しいことだと思います。
昔の社会では色々な制約から就くことができる職業も決まってきました。その中で,能力と気力と志がある人にとっては,自由に職業が選択できるのが理想だったでしょう。でも,世の中にはそのような資質の高い人ばかりがいるわけではありません。
さらに,職業のアドバイスをする立場の先生方や親御さんも限られた職業かしか知られていません。それに加えて,将来社会情勢や労働形態が大きく変わることが考えられます。その中で,お子さんたちにとって,本当に大切なのは30年,40年後にどのように生きているかということだと思います。先がわからないからこそ,とにかく一歩を踏み出すことが大切だと思います。そのための「アドバイス」を親御さんや先生方がする必要があるものと思います。
関連動画: 「 自分自身の棚卸しと将来のシナリオづくり」(9分44秒)
関連サイト: 「第15回 持続可能な社会に向けて ~ 社会的視点で考える事 ~」