よねむらでんじろうさんが片栗粉と水でマネヨーズや水と片栗粉を入れた中にズボンの裾をまくって入って,両足を早く動かして足踏みするようにすると沈まないのを見たことがある人もいるでしょう。片栗粉と水を適量入れて,ギュッと押すと固く感じますが,ゆっくり押すとながれます。このように早く動かすと固くなるけれどもゆっくり動かすと柔らかく感じるな現象を「ダイラタンシー」といいますダイラタンシーは波打ち際の砂浜でも体感することができます。波打ち際で程よく海水がかかった砂の上を早く走ると固く感じますが,ゆっくり立っていると沈みます。
逆に早く動かすと柔らかいのに,ゆっくり動かすと固くなる現象もあります。このような現象を「チクソトロピー」といいます。チクソトロピーを示す代表的なものはペイントです。ペイントを刷毛で塗る時は早くながれて柔らかく刷毛目も取れやすいのですが,すぐに固くながれにくくなります。そのため,壁にキレイに塗ることができるのです。
ダイラタンシー,チクソトロピーともにコラム158で述べたレオロジーの対象(尾崎邦宏「キッチンで体験レオロジー」裳華房)です。