初冬の太白山登山

自然観察の森を散策 仙台平野を一望

仙台緑丘会登山部は12月1日(土)、平成30年最後のイベントとして太白山登山(仙台市太白区茂庭)を行い、会員8名が参加しました。今回は石巻在住の紅一点・柴垣さん(平21卒)が初参加、昭33年卒から平21年卒まで幅広い年代での登山となりました。

この太白山は、仙台市太白区の区名の由来となった山です。標高こそ321メートルの里山ですが、仙台富士または名取富士とも呼ばれ、仙台市周辺の広い範囲から釣鐘を伏せたような特徴ある山容を眺めることができます。また、この一帯は自然観察の森として登山道が整備されており、四季を通じてたくさんの市民が訪れています。

小春日和となったこの日、朝9時30分に自然観察センターに集合、まずは観察センターで太白山近辺の動植物の生態系をちょっぴり学習し、登山ルートを確認します。

今回選択した登山道(太白の道)は、尾根沿いに緩やかな登りが続くルート。たくさんの落ち葉が敷き占められていて、ふかふかとした心地よい感触が足裏に伝わってきました。紅葉も少しだけ残っていて、冬の陽ざしに鮮やかに照らされていました。

山の清々しい空気を吸い、わいわい会話をしながら生出森八幡神社の参道へ。途中休憩を入れながら1時間ほどで到着です。いよいよここから急峻なくさり場、斜度40度の壁のような岩場が300メートル余り続きます。若手会員でも息があがるこの難所、80歳を過ぎた計良先輩(昭33卒)と斎藤先輩(昭36卒)は難なく登り切り、そのご健脚ぶりには驚くばかりです。

スタートして2時間、無事に太白山頂に到着。山頂からは仙台中心部の高層ビル街と仙台平野、そして太平洋を望むことができました。近くの里山には美しい虹もかかっていました。ここで昼食となりましたが、山頂から仙台北部の秋保・作並方面を眺めると秋時雨の様子であり、ここ太白山も風が強くなり雨雲が迫ってきましたので早目に下山しました。

下山途中の生出森八幡神社の能舞台では、斎藤先輩が恒例の詩吟を披露。日ごろ鍛錬された美声を山中に響かせていただきました。お見事でした。その後「であいの道コース」を下り、全員無事に帰着しました。

12月に入ったものの寒さは余り感じず、情報交換をしながら自然観察・登山を楽しんだ一日でした。高層ビルの都会の近くに豊かな自然がたくさん残る仙台。登山部はこれからも仙台の自然散策を楽しんでいきたいと思います。