第59回 平成28年度 北大対面式レポート

(札幌市)

小笠原一雄(昭50卒)

ことし3月に来仙した商大応援団の副団長・平田君と参謀・清友君に平成28年6月18日(土)、札幌市で開催された北大対面式で再会しました。体面上、札幌駅からの行進・対面式では笑顔を見せることはできませんが、全て終了した後、平田君に記念の1枚撮ってもらいました。

清友君は、参謀より団長のほうが似合うのではないかと思うくらい3月より太っておりましたが、無事札幌駅での参謀同士の罵り合いを制し、平田君は副団長にして初めて女性が団旗を振りエールを交換するという大役を務めました。

当日の対面式でのわが後輩たちの凛とした雄姿は、北海道新聞などのYOUTUBE動画でご覧ください。

第百二回 商大-北大総合定期戦対面式 御礼とご報告

ー 小樽商科大学応援団後援会 -

一昨日、第百二回総合定期戦対面式が行われました。此れも偏に皆様のご支援の賜物でございます。衷心より御礼申し上げます。

7時半過ぎの商大合宿所には助っ人の学生が続々と到着、団員による着付けのまっ最中でした。着用後は応援歌、進軍歌等の練習。今年は例年以上に音が合って居ると感じました。

9時00分、校歌「金鱗踊る」を斉唱の後、第百二代商大応援団を先頭にした隊列50名程が商大校門を出立しました。商大の陣立ては、団長天野謙作、副団長兼団旗長平田万尋、参謀清友一希、鼓手長谷内直史、演舞長草野綾香、リーダー長武石彩果そして新参の野並義章、佐藤七海、佐藤伶奏、三木綾菜、大野能堯の11名。

更に団の学内OB、現役団員とマネージャーからはマネージャーの森結菜、学内OBの太田篤、横濱大成、西垣誌也、森弘樹、鈴木智哉、田中良弥、白倉昴光が現役のサポートに回りました。

霧雨そぼ降る地獄坂、沿道には今年も市民の皆様の笑顔がありました。礼をしながら下る中、卒業して行った面々が次々と隊列に加わってくれました。祭りの日には郷里に戻って来るのと同じく、定期戦・対面式には卒業生が小樽に帰って来る。教え子と再会した、巣立った子供を迎えることが出来た、そんな感慨が胸に迫りました。

9時36分、学生、OB、市民が見守る中、小樽駅前にて団長、副団長、参謀による三役揃い踏みの下駄上げが行われました。白装束の参謀清友一希を先頭に、団長天野謙作、副団長兼団旗長平田万尋の三名が下駄上げを行いました。特に団長下駄は、片足20キロはあろうかという巨大なもの。豪快な足捌きは皆様の喝采を浴び、北大なんかに負けるなという心強い声援を頂戴致しました。

今年は、再興以来電車での移動となりました。10時10分発の石狩ライナー、其の一両を羽織袴姿の商大勢が占拠しました。車中、札幌での決戦を前に緊張した面持ちの者あり学生時代の話に花を咲かせる者あり、三十年以上前の嘗ての日を懐かしく思い出しました。

10時50分札幌駅に到着、北口に移動し、荷物を載せた軽トラックが来るのを待ちます。団旗、太鼓等をセットして南口に回り、11時14分、いよいよ北大参謀と対峙しました。参謀罵り合いの開始です。参謀清友のウイットに富んだ罵りは、聴衆を大いに沸かせました。

今年は駅前通りではなく西5丁目通りを南下しました。狭い通り故、太鼓と歓声がビル街に大きく響き渡りました。

12時06分、北大参謀藤原君の開式宣言で対面式が始まりました。

最初は商大校歌「金鱗踊る」に続いて北大校歌「永遠の幸」の斉唱。参謀清友による参謀エールが行われました。堂々とした体格の清友が操ると、通称「馬鹿扇」という巨大な扇子も普通の大きさに見えるから不思議です。

続いて、一昨年約25年振りに復活した花束交換の儀が執り行われました。商大の贈呈者は新参の三木綾菜。差し出した花束を、北大三宅団長はやおら掴み取り投げ捨てました。商大天野団長も、花束を掴み天高く放り投げました。

今年は、先に南蛮踊りと泥棒の拍手を行いました。二つとも一昨年に復活した演舞で、前者は31年振り、後者は20数年振りのことでした。口上を切るのは新参野並義章、舞うは新参三木綾菜。其の妖しいまでの不思議な舞は、北大を幻惑するに十分なものでした。

演舞披露は、商大が雲龍型、北大が風流舞。演舞長草野を先頭に、左後ろに新参佐藤伶奏、右後ろに野並義章、最後列左が大野能堯、右が佐藤七海の五名。一昨年、30年振りの5名での舞を今年も実現、先頭草野が北大団長の喉元を狙う龍と化した瞬間でした。

13時12分、商大の挑戦状の読み上げが始まりました。商大第百二代団長天野の挑戦状は、北大への挑戦の思いを述べた後、両校応援団が母校発展の礎たらんとの気概を示したものでした。

最後は両校の寮歌交換、商大「若人逍遥の歌」の後、北大「都ぞ弥生」の斉唱。商大副団長平田の朗々とした口上は、野次と歓声に包まれて居た会場を一瞬にして静寂へと導きました。学生、OB、市民が肩を組み逍遥歌を唄い上げる中、団旗長を兼務した平田が中央に進み、フレフレ北大、フレフレ商大の団旗エールを行いました。

商大は、兄弟校である北大の「都ぞ弥生」に一入の思い入れがあります。商大からも斉唱の声が聞こえるのは其の為でありましょう。こうして二時間渡る式典は滞りなく終了致しました。

北大参謀藤原君の、此れにて終了の掛け声の後、学内OBの呼び掛けに従い、両軍会場中央でストームを行いました。残念歌斉唱の後、学生、OBが肩を組み、木端微塵に打ち破り 勝利の栄冠我にあり 残念か残念か 残念なら又来んせ のストームを挙行、最後は北大のストームと入り乱れての一大ストームの大団円となって終了したのでした。

今年は一年生の語学授業が入ってしまったということもあり、北大生の数は例年より少なく感じられました。商大は、校門から同行した一般学生は僅か数名。会場でも目立つのはOBの姿でした。

商大応援団の団員不足による活動低迷と部の途絶に因り、対面式は2010年までの13年間中断しました。両校の定期戦も、単なる練習試合と転じて久しくなりました。

13年の中断は、両校に大きな影響を与えました。そして、今でも其の影響を被って居ると感じます。嘗て商大応援団の存在感は、学内で圧倒的でした。確かに、30数年前ですらアナクロニズムと看做され一般学生には遠い集団でした。しかし、其の存在を知らぬ者は無く、定期戦や対面式には多くの学生が当然のこととして参加して居ました。しかし、再興以来、団の学内基盤拡充が喫緊の課題であり続けて居ます。

長きに渡る中断は、両校の応援団の関係にも影響を与えて居ると考えて居ます。団の定義、学内での両校定期戦の位置付け、対面式の意義等、両校の団は発祥を同じくしつつも、此れ等に対する見解で大きな相違を生じさせて居るのではないでしょうか。問題は、其の相違を互いに異質と感じては居ないか、異質を排除する衝動は起こって居ないか、そうなってしまう程、互いの間には大きな心理的隔たりがあるのではないかということです。OBにとっては所与である兄弟校の関係も、今を生きる若者達にとっては所与ではないのです。

対面式大打ち上げ会には、商大39名、北大26名、計65名と多くの方が参加されました。定期戦は、対面式は盤石である、そう思われた方が殆どであったことと思います。しかし、繁栄の裏に衰退の萌芽が隠されて居る、其れが世の習いではないでしょうか。

しかし、人が、伝統を継続していく強い意志を持って居ることも又、世の習いであると信じます。

両校の定期戦・対面式を継続していく今日的意味とは何なのか。昨年の問い掛けはますます重みを増して居ます。

皆様に於かれましては今後ともご指導を賜りたく、宜しくお願い申し上げます。

※写真ご提供 商大OB(南澤様、八十島様、大坂様、安田様)