第18回 シャウプ博士が目指したものは・・・

昭和50年卒 高橋 志朗

東北学院大学経営学部・大学院で税務会計論を担当されている高橋志朗さん(昭和50年卒・東北学院大学教授)が、このたび同文館出版より『わが国税務会計の発達とシャウプ勧告』を刊行されました。

高橋さんより、本著を宮城支部事務局へご寄贈いただくとともに、ご挨拶文をいただきましたのでご紹介します。

謹啓 夏も過ぎた感があるこの頃ですが、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。

さて、この度、同封させていただきました拙著を上梓する運びとなりました。内容的には、未消化の部分も多く、統一性にも欠けておりますが、税務会計研究者の端くれとして、遅まきながら研究の一里塚とすべく、刊行する決意を固めた次第です。

本書は2部から構成されており、前半では、わが国税務会計発達史上の『シャウプ勧告』の歴史的意義を検討し、後半では、シャウプ博士が目指す税制改革の理想像と博士が掲げる税務会計会計改革の課題を検討しております。

先達による『シャウプ勧告』研究は枚挙に暇がありませんが、本書では、『シャウプ勧告』の意義をわが国税務会計発展の関わりにおいて論ずることによって、いささかなりとも特色を持たせるように努力したつもりです。

もっとも、そもそも浅学非才の身ゆえ、理解の不足や思わぬ間違いが多く残されていることを危惧する次第です。何とぞ宜しくご批評を賜りますよう、謹んでお願い申し上げます。 末筆ながら、益々のご健勝をお祈りする次第です。敬具

高橋 志朗

<著書データ>『わが国税務会計の発達とシャウプ勧告』 著者 高橋志朗 発行所 同文館出版株式会社

平成23年8月20日 初版発行

<著者紹介>高橋志朗(たかはし しろう)

1951年 宮城県石巻市に生まれる。

1975年 小樽商科大学商学部卒業。

1978年 早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了。

1980年 拓殖大学大学院商学研究科修士課程修了。

1980年 東北学院大学経済学部助手、同講師、同助教授を経て、同教授(1994年)となり現在に至る。この間、カナダのUniversity of Saskatchewanに客員教授として留学(1992年~1993年)。