第15回 仙台二高生よ 来たれ

北のビジネススクールへ

福田 和弘(昭和50年卒)

旅人の旅情を誘う北の町小樽。有名な観光スポットである。今の人口は約13万人、ピーク時期は20万を超えた時期もあった。

この小樽の丘の上にひっそりと佇む大学がある。小樽商科大学である。国立大学法人唯一の商科系単科大学であり、学生数約1,600名。規模としては全国でも小さい方に属する大学の一つであるが、本年7月創立100周年を迎えた伝統ある大学である。

小樽高商、小樽経専、小樽商大と連なる日本でも珍しいビジネススク-ルで幾多の人材を産業界に送り出している名門校。上場企業の社長を輩出した大学ではトップ10にも入るほどの実学重視の大学である。

学部は実学重視のため商学部だけであるが、学科としては経済学科、商学科、企業法学科、社会情報学科等々がある。卒業生の就職率は抜群で、この未曽有の不況期にも100パ-セントに近い就職率を誇っている。

私は二高在学中、高二のときに修学旅行をサボって北海道を旅し、港町の小樽に立ち寄り、丘の上から海(石狩湾)の見えるこの大学に憧れ、昭和46年入学した。当時は全学生でも1、000人足らずであり、過半が北海道外出身の学生であった。南は沖縄、勿論北は北海道までの分布であった。自由な校風であったせいかやりたい放題の4年間の学生生活を送らせてもらった。

卒業にあたっての就職活動も恵まれていて、ほとんどの大企業から卒業生(OB)の人事担当が募集に来てくれる有り様で、私も大手証券会社、商社、メ-カ-等から4社内定をもらう状況で、断る理由を探すのに苦労したものだった。

家業を承継するので、入社した大手証券会社を4年で辞め、仙台に帰ってきて今日に至っているが、今般の創立100周年に同窓会の宮城支部代表で久しぶりに母校の小樽商大を訪れた時に、学長をはじめとする大学関係者から現在の状況を聞くことに成り、驚きを禁じ得なかった。

全学生の90パ-セント以上が北海道の高校から進学しているという事実であった。ましてや私の母校である仙台二高からの入学者は10年以上いないと言うのである。

確かに同窓会の宮城支部でも私の先輩で仙台二高出身者は何人かいるが、後輩は皆無である。大学関係者はかなりの危機感を持っており、帰仙されたら母校の仙台二高に小樽への進学をアピ-ルしてくれとの要請もあり、この推薦になった訳である。

我が母校仙台二高は東北屈指の進学校である。当然地元仙台や首都圏の大学を希望される二高生が多いと思うが、どうか商科、経済への進学を希望される後輩の皆さんの頭の片隅にでも、「北のビジネススク-ル」小樽商科大学をとどめて頂き、進学する大学の選択肢の一つして頂き、できれば入学を考えて頂ければ幸いである。

昭和45年仙台二高卒業 二高ゲタの会 福田 和弘(宮城県仙台第二高等学校機関誌より)