NO.293 反骨爺のつぶやき 高村よしあつ(顧問)
モリ、カケ、サクラに、黒川弘務前検事長の「訓告」処分で、アベ政権の支持率がついに2割台に急落。いよいよ政権末期となり、野党連合政権が焦点になってきた。
待ち受けたかのように、「いまこそ、野党連合政権を!」(日本機関誌出版センター)が上梓されたが、冨田宏治関西学院大教授の「真実とやさしさ、そして希望の政治を」が面白い。冨田教授が注目するのは、「れいわ」の山本太郎氏の政見放送である。「みなさん、生きづらくありませんか?それはあなたのせいじゃない。政治がこうしたんです。だからあきらめないでください。あなたと共に生きて生きたいのです」。この訴えは、生きづらい格差社会のなかで、明日の食事にも不安をかかえ、政治に関心をもつゆとりや余裕もなく、自分が生きている価値を見いだせない無関心層の心を、同じ目線でとらえて揺さぶり、山本氏は228万票を獲得した。
冨田教授によると、選挙の投票率は大体50%前後であり、そのうち30%が自公維、20%が立憲野党であり、残りの50%のうち、20%が民主党政権に裏切られた大量棄権層、30%が政治に関心をもつゆとりのない無関心層。したがって、野党連合政権をめざす勝利の方程式は、投票率を上げて、大量棄権層と無関心層を立ち上がらせることにある。自公維の政治は、貧富の格差を肯定し、上から目線で「年寄りや貧乏人が俺たちの税金や保険料を食いつぶすのは許せない」として分断し、支配する。これに対し、立憲野党は、同じ目線で、「共に生きていく」と生きづらさへ寄り添うことで、大量棄権層と無関心層をたちあがらせることができる。それが山本太郎氏の政見放送なのだ、と。
マルクスは、社会主義を「成就されたヒューマニズム」(全集40 P457)ととらえている。自公維の格差肯定と分断の政策に対し、立憲野党は、人間の原点であるヒューマニズムを掲げて寄り添い、投票に行かない50%に希望の灯をともさなければならない。野党連合政権は、人間として「共に生きてゆく」運動なのだ。
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NO.248 反骨爺のつぶやき 高村よしあつ — 2016/10/25 8:31:16
NO.247 反骨爺のつぶやき 高村よしあつ(常任理事) — 2016/08/22 8:05:21
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NO.245 反骨爺のつぶやき 高村よしあつ(常任理事) — 2016/06/30 8:33:02
NO.244 反骨爺のつぶやき 高村よしあつ(常任理事) — 2016/06/01 7:22:44
「一粒の麦」NO.243号 反骨爺のつぶやき 高村よしあつ — 2016/04/20 12:54:48
「一粒の麦」NO.242号 反骨爺のつぶやき 高村よしあつ — 2016/04/03 8:51:08
「一粒の麦」NO.241号 反骨爺のつぶやき 高村よしあつ — 2016/02/21 8:29:32
「一粒の麦」NO.240号 反骨爺のつぶやき 高村よしあつ — 2016/02/10 11:40:31
「一粒の麦」NO.238号 反骨爺のつぶやき 高村よしあつ — 2015/12/23 23:46:55
「一粒の麦」NO.237号 「反骨爺のつぶやき」 高村よしあつ — 2015/10/24 0:58:20
「一粒の麦」NO.236 「反骨爺のつぶやき」 高村よしあつ — 2015/10/04 23:52:50
「一粒の麦」NO235 反骨爺のつぶやき 高村よしあつ — 2015/09/27 12:02:14
「一粒の麦」NO,234 反骨爺のつぶやき 高村よしあつ — 2015/08/02 7:52:38
「一粒の」NO,233 反骨爺のつぶやき 高村よしあつ — 2015/07/31 10:51:22
「一粒の麦」NO.232 反骨爺のつぶやき 高村よしあつ — 2015/06/25 2:12:10
「一粒の麦」NO231 反骨爺のつぶやき — 2015/06/25 2:05:19
「一粒の麦」NO.230 反骨爺のつぶやき — 2015/03/19 5:42:53
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一粒の麦NO.224 反骨爺のつぶやき — 2014/09/19 13:01:58
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NO.221 反骨爺のつぶやき — 2014/06/24 13:02:24
NO.220 反骨爺のつぶやき — 2014/05/25 1:39:03
NO.219 反骨爺のつぶやき — 2014/04/24 3:48:02
NO.218 反骨爺のつぶやき — 2014/04/02 11:37:44
NO.295 反骨爺のつぶやき 高村よしあつ(顧問)
「時代を哲学する」に続いて、現在「時代を哲学するⅡ」と題する哲学講座を継続中であり、あと2回を残すのみとなった。現在の「時代」を象徴するものは、何といっても史上最初の出来事である野党連合政権である。それをめぐって、「ヒューマニズムと人間の尊厳」、「現実性と必然性」などのテーマで講義してきたが、次回は「理念と目的」について、語ろうと思っている。いろんな観点から、野党連合政権を見詰めることは、それ自体「時代を哲学する」ことになっている。
さて、ではその後をどうするか。1989年に県労学協を再建してから、ずっと哲学講座を担当してきたから、もう30年を経過したことになる。とくに佐田さんの情熱にほだされて1994年2月からはじめた、「ヘーゲル『小論理学』を読む」は、科学的社会主義の源泉をたどる旅となり、自由と民主主義は、科学的社会主義の本質的構成要素であることに確信を持つことが出来た。となれば、残されているのは『資本論』しかない。
2006年9月に、『資本論の弁証法』を出版した。弁証法を使って、資本主義の生成、発展、消滅という運動を解明しようというものであった。問題なのは、資本主義の根本矛盾を、エンゲルスの『空想から科学へ』に従い、「社会的生産と資本主義的取得」ととらえたことにあった。この定式化は『資本論』には存在しないし、またこの定式化では、資本主義から未来社会への動的発展の諸過程を理論的にとらえることが出来ない。
そこで、新版『資本論』がでたことを機会に、もう一度10月から、1年かけて「『資本論』を哲学する」と題する哲学講座を始めようと思う。資本主義の根本矛盾を『資本論』にそって解明し、資本主義の必然的没落の過程をより詳しく辿りたいと思う。この1年間、「時代を哲学するⅡ」の講義のかたわら、新しい哲学講座の準備を積み重ね、ようやく講義しうる段階に到達することが出来たのではないか、と思っている。
NO.296 反骨爺のつぶやき 高村よしあつ(顧問)
自分では将棋をやらないが、見るのは好きである。何百年も争われていながら、未だに奥義が極め尽くされていないというのも面白い。藤井2冠達成はすごいことだが、彼の揮毫は「探求」であり、真理への探究という人間らしさが、いっそう人を引きつける。
アベ首相が辞任した。ウソのうえにウソを積み上げ、追い詰められて逃げ回り、逃げ切れなくなっての辞任である。森友問題の出発点は、アベ首相の「お友達」に、国有地を8億円も値引きして売却しながら、「私や妻が売却に関わっていたら総理も国会議員も辞める」とウソをついたところにある。この答弁を受けて、次々と痕跡が消し去られていった。文書改ざんを命じられて、泣いて抵抗しながら、ついに自ら命をたったのが、近畿財務局の赤木敏夫氏であった。妻の雅子氏は「私は真実が知りたい」として訴訟提起したが、首相は口を閉ざしたまま辞任してしまった。
アベ首相のウソはそれに止まらない。「積極的平和主義」がそれである。憲法9条は、前文の永久平和主義の理想を具体化し、自衛ないし制裁のための戦争までも放棄し、軍備を廃止したものである。品川正治氏は、復員船のなかで憲法草案に目を通し、「私は、読みながら突き上げるような感動に震えた。隊員の誰もが泣き出していた。隊長は一番大きな声を出して泣いていた」(「反戦への道」)。品川氏の生き方の原点である。これに対し、「積極的平和主義」とは、アメリカに追随し、集団的自衛権を振り回して、地球の裏側まで戦争に行こうというもの。「積極的平和主義」どころか、「積極的戦争主義」に他ならない。
しかし、人間には、人間であるがゆえの、人間の本質としての良心がある。ウソをつくことは常に内心にある良心との葛藤という矛盾に陥り、それが高じると心身不調に陥る。アベ首相の辞任もその現れ。いよいよ野党連合政権によって、政治の大元を変えるべきときが来たのだ。あとは旗印をたてるのみ。