「一粒の麦」NO.237号 会長エッセー「眠りの話」重村幸司

2015/10/23 18:03 に 山根岩男 が投稿

 不眠症だという人がいる。タイプも色々あるようだ。そもそも寝付けないタイプや、夜半に目が覚めてそのまま朝まで寝ることができない人とか・・・。
 眠れないのは辛いであろう。うつ症になった人が、眠れなくて苦しんでいるという話だった。それは悪循環になるに違いないと思え、気の毒でこちらまで辛くなった。
 そのような症状とは別に、旅行などで枕が変わると寝つけないという人もいる。田舎へ行くとカエルの鳴き声や虫の鳴き声、それに水の音が気に障るという人もいる。自然の音がやかましく聞こえるのは、子どもの頃の自然環境によるものなのであろう。
 水の音は優しい子守歌である。虫の鳴き声も心を癒やしてくれる。

 眠りの極意?
 会議や書き物があるとそうもいかないが、ほぼ7時間以上は眠る。5時間では、不快になる。睡眠による充実感が心地よいから、意味もなく夜更かしをすることはない。
 普通は9時頃にはふとんに入る。一応、心が快になる本を持ち込むのだが、数行でたたんでしまう。本を持っていると、家の者が「無駄なことをしなさんなや」とひやかす。その通り、一分足らずで気を失っている。掛け布団を引き寄せたことすら覚えていないこともある。
 と言っても、別に眠りの極意があるわけではない。心身が眠りを欲するだけだ。
 9時頃眠るから、5時前にはすっきりと目が覚める。早朝ウオークやジョギングや入念なストレッチをする。明るい夏場以外は、東の空に明星が輝いていて幸せになる。朝日もあびて、スッキリした頭で新聞を読む。気になる記事はメモをとる。
 早く寝るから、早く目が覚める。早く起きるから、早く眠くなる。あたりまえの循環をする。眠らせない拷問があるそうだが、これだけは勘弁して欲しい。  

 極意らしい事といえば、悩まないことにしている事ぐらいであろう。青年の頃、労働組合の青年部長になった。なにも知らない青年が、年上の人達を相手に活動をするのだから順風とはいかず、これは心身消耗した。うまく寝付けない日があった。悔やんでみたり、構想を練ったりして頭がなかなか静まらないのである。これにはまいった。長い期間ではなかったが、不愉快極まりなかった。
 これはいかんと思った。悔やんでもしかないことは悔やまないことにした。思いが同じところをめぐりだしたら、考えているのではないということに気がついた。悔やむ原因になっていることは、明日起きてから解決しよう、目覚めてからスッキリした頭で考えようと決めてから、眠れないことはなくなった。
 それ以来、爆睡続きである。気持ちの良い眠り、それは幸せの元である。

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