NO.288 反骨爺のつぶやき

投稿日: 2020/01/22 5:32:31

反骨爺のつぶやき 高村よしあつ(顧問)

明けましておめでとうございます。年明け早々、日本共産党の28回大会が開催され、野党連合政権の実現と日本共産党の躍進で、2020年代を日本の新しい夜明けに切り開こうとしている。

なかでも話題になっているのが、中国を「社会主義をめざす国」から外そうとしている綱領改定である。香港人民の自由と民主主義を求める大規模なデモに対し、中国政府が武力弾圧で事態を解決しようとしている一事をもってしても、当然のことと言わねばならない。

しかし、問題はそれに止まらないように思える。21世紀の国際政治が抱える最大の問題は、戦争か平和かの問題である。第2次世界大戦の戦勝国である、米・英・仏・ロ・中の5カ国は、核兵器を独占する武力の威嚇をつうじて、国連憲章にもとずく平和の国際秩序の守り手である全世界の人民を支配し、抑圧しようとしている。したがって、戦争か平和かをめぐる最大の問題は、全世界の人民の力により、核兵器禁止条約を発効させ、核兵器保有国を核兵器の廃絶に追い込むことにある。

とりわけ、米国とロシア・中国は、相互に相手国を攻撃しうる大陸間弾道ミサイルを保有して一定の緊張を保ちつつも、核保有大国として力を合わせ、核兵器禁止条約に敵対して全世界の人民と対決する構図を作り出している。なかでも中国は、核兵器保有5大国の調整役を引き受け、昨年の国連総会第一委員会(軍縮)では、核兵器禁止条約に5カ国として反対する共同声明の先頭に立つ役割を果たしたのであった。

現在の国際政治のもとでは、中国は単に「社会主義をめざす国」に当てはまらないと言うにとどまらず、米・ロ・中の3カ国の一員として、現代の核戦争勢力となり、全世界の人民に立ち向かっているのである。