第102期労働学校 月曜から学ぼう働き方の基本

投稿日: 2018/03/05 6:23:01

第5回「『働き方改革』は日本の働き方を変えるのか?」

3月25日の第5回は、講師に広島県労学協講師の二見伸吾さんをおむかえして、「『働き方改革』は日本の働き方を変えるのか?」というテーマでお話しいただきました。参加者は11人でした。二見さんは、閣議決定「ニッポン一億総活躍プラン」の分析から、一見、「進歩的」に見える『働き改革』も、「あくまでそれは生産性向上に従属するものであり、生産性向上を阻害するものではない程度に過ぎず、その意味で『働かせ方改革』に過ぎない」とその欺瞞性を明らかにされました。また、それらの欺瞞に満ちた『働き方改革』ではなく『ほんとうの働き方改革』を構想する上で、ドイツにおける労働時間、残業時間に係る厳しい規制、スイスにおける「均等待遇」(正規雇用と非正規雇用との間の賃金における完全平等)を原則とする同一労働同一賃金の思想、が参考になり、日本においても労働基準法の厳格化を求めていくことが重要だと問題提起されました。

二見さんの実証的なデータをもとにした明瞭なレジュメと歯切れの良いお話しぶりは参加者に好評でした。