第100期ひろしま労働学校ニュース③

投稿日: 2015/07/06 3:21:18

第3講「沖縄の闘いと憲法9条」に52人

儀保唯弁護士「学んで主体的に生きよう」

6月16日(火)開催の第3講は「沖縄の闘いと憲法9条」というテーマで、講師に沖縄生まれの沖縄育ち・儀保唯弁護士をお招きし、52人参加で行いました。

「この第3講だけでも聞きたい」「11月に辺野古、高江の運動を支援にいくのでその事前学習に位置づけました」など、強い学習意欲をもって参加された方が多数見受けられました。感想文も27人から出されたことからも内容の深さを感じることができました。

お話しに先立ち、高橋仁さんの三線の演奏と田中活さん・山上茂典さんの歌で沖縄の雰囲気を醸し出しながら参加者をお迎えしました。

儀保弁護士は、①普天間基地移設問題の経過、②基地反対運動の現状、③自由と権利を守る沖縄の闘い、で構成され、パワーポイントを活用しながらわかりやすく進行されまし

たる

普天間移設問題の経過では、1995年9月米兵による少女暴行事件がありましたが、当時儀保弁護士は10歳、同年齢のような女の子が犠牲にあい恐くなったこと、1997年の行われた名護市長選挙で住民が賛成・反対に二分され、学校で子ども同士がその話しができなかったこと等から紹介されました。

昨年「イデオロギーよりアイデンティティ」のもと「オール沖縄」で翁長知事誕生、衆議院選挙全小選挙区勝利は、沖縄を代表する企業「スーパーカネヒデ」「ホテル・カリユシグループ」「オキハム」が会社をあげて応援したことも要因の1つであり、これら沖縄の経済界は「基地があるから経済発展が阻害された」と意識が変化したことを紹介され、これには受講生一同驚きました。

基地反対運動の現状については「土地を取り戻すため一般の人たちが参加している運動であり、特別過激な運動ではない」と話されました。

ゲート前で反対運動を続けている住民は非暴力で抵抗しているにも関わらず、政府側は住民に対してまず民間警備会社・アルソック、その外を県警、さらに防衛庁が取り囲んでおり、最近では住民たちを丸く囲んでトイレに行きたくても行かせないなど人権蹂躙も含め、絶対に許すことができません。

本土からも多数支援に行く必要があることを改めて感じました。

最後に憲法についてお話しされました。儀保弁護士は、「憲法99条を最初に見るべき。憲法は国が守るべきもの。政府が憲法を変えることを問題にしなければならない」と強調されました。疑いの目・学びの目が必要。主体的に生きましょう、学んで行動しよう・選挙に行こう、と締めくくられました。

受講生から多数質問があり、最後は憲法ミュージカルで歌われた「辺野古はイーヨ」を歌って閉会しました。

<受講者感想より>

★5月に沖縄に行き辺野古で短時間ではありますがデモにも参加してきました。こんな美しい海に軍事基地は作らせてはいけないと、今の政府のやり方に心底怒りがこみあげてきました。まずは戦争法案の廃案が大切ではないでしょうか。今日も5人で海田で宣伝行動をしました。皆で声をあげましょう。署名にも取り組みましょう。

★7/4から研修で辺野古へ行くこともあり基地建設反対運動のことが知りたいと思い参加しました。職員の声をもっと集めて沖縄へ届けてこようと思います。

★今日は本当にありがとうございました。沖縄にある米軍基地の名前に、沖縄戦の英雄の名前がつけられていることを今日初めて知りました。米にとっては、血を流して勝ち取った場所であり、沖縄のたたかいは、その土地を取り戻すたたかいという、その重みを改めて実感することができました。儀保弁護士が、米は日本人同士を争わせ、敵対させ、それを上で見ている。そうやって支配しているやり方に対して、沖縄の人たちは、歌をつかい、言葉をつかい、「敵は目の前のあなたたちではないんだ」というたたかい方をされている。そこにとても感動しました。私も沖縄に行って「沖縄を返せ」と声をあげたいと思いました。