第103期労働学校 学ぼう!働くルールの基本2 労働時間

投稿日: 2018/06/28 5:38:30

第103期労働学校「学ぼう!働くルールの基本の“き”・希望の“き”」の第2回は、広島県労働者学習協議会事務局長の山根岩男さんを講師に「労働者の基本的な要求・人間らしい『労働時間』」と題して、労働時間について学びました。

山根さんの講義では、はじめに安倍政権の「働き方改革」の中身や過労死が生まれる実態など、「儲け(利潤)第一主義」の資本主義社会の特徴とそれを更に推し進める安倍政権の異常性が話され、それらを本来規制している憲法、労働基準法を通し「労働時間とは何か」について学びました。

憲法25条では「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」、労基法第1条には「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充たすべきものでなければならない」と書かれてあります。憲法通りの政治や社会に変えていくことが、私たちが様々抱える働き方(今回は労働時間)の問題についても変えていく力になることを学びました。

また、「なぜ労働時間は8時間なのか」「休憩時間の大切さ」なども労働者たちがこれまで勝ち取ってきた闘いと引き付けて学ぶ中で、私たち自身が声をあげていくことの大事への認識も深まりました。

分散討論では「任務が多すぎて休憩時間も“何かしないといけない”と感じてしまう。だからほとんど休憩を取れていない」「“いつか正社員にしてやるから”と言う理由で、サービス残業をさせられていた」「定時までに多くの業務を終わらす方が大変なのに、残業をしている人の方が“頑張っている”というイメージをもたれやすい」など、自分たちの実態と引き付けて討議しました。「子どもたちの命を守る大事な仕事をしているので、保育士自身がしっかり休憩をとることが大事」「労働時間の規制を撤廃するということ自体が世界の流れと逆行している」などの声も出されました。山根さんの講義、そして分散討論を通して「人間らしい労働時間とは何か」を深めることができました。