第103期労働学校 学ぼう!働くルールの基本1 賃金編

投稿日: 2018/06/28 5:34:53

学ぼう!働くルールの基本の“き”・希望の“き” 第103期労働学校が5月14日、11人が参加して開校しました。第1回は賃金編、今谷賢二さん(労学協常任理事)が給料明細書の見方、賃金アップはどうしたらできるかについて話しました。

最初に基礎知識として賃金とは何かについて説明。法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのものとなっているが、「労働」とは、「労働力」を使って物を作ったり、利益を得るために商売に携わったりすること。「労働」と「労働力」は異なる概念であり、労働者が持っているのは「労働力」。「労働力」が労働者が持っている商品だとすると、その価値は「労働力をつくるために、社会的に平均的な労働時間の大きさ」によって決る。賃金は、労働者本人と家族の社会的文化的生活費+それぞれの労働力に必要な修行、養成費などによって決まる。このことからも「働き方改革」が「成果による賃金」とするまやかしがわかると指摘。

給料明細書の見方では「通貨で、直接労働者に、全額を支払わなければない」の原則を紹介しながら、控除の仕組み、手当の種類と性格などをわかりやすく解説。健康保険料、厚生年金保険料などは2017年度にも引き上げられており、「第2の賃金闘争」と呼ばれる社会保障への取り組みの大切さを強調、貧困と格差の拡大を防ぐためにも支払い能力のある富裕層・企業から納税する累進課税制の重要性を指摘しました。

講義の後、2つのグループに分かれて自己紹介、感想を出しあいながら意見交換が活発に行われました。