第102期労働学校 月曜から学ぼう!働き方の基本

投稿日: 2017/03/28 1:46:33

第2回 「そもそも労働者派遣とは?」 講師:池上忍弁護士(労働弁護団)

第2回の労働学校は労働弁護団の池上忍弁護士を講師に「そもそも労働者派遣とは?」という内容で講演を頂きました。

先ず「労働者派遣とは」ということで、図を用いいてわかりやすく説明がありました。この労働者派遣の制度は派遣元、派遣先、派遣労働者の3者で成立となり、その力関係は【派遣先>派遣元>派遣労働者】となっています。これの何が問題なのか。それはこの制度が企業最優先で作成された制度のため、派遣先は必要な時に必要な分だけ、必要な期間だけ派遣元から労働者を何の保証も賃金も取り決めを処理せずに働いてもらえる制度です。こうした状況から派遣労働者は派遣先、派遣元のしわ寄せを最も受け、いつ解雇されるかと不安を感じながら仕事をする状態となるのが問題なのです。

また、この制度の延長上には1995年に日本経済団体連合会が発表した「新しい日本的経営」というものがあります。これはひと握りの幹部候補生を正社員とし、その他の社員は全て外部から非代替的専門職種と代替え的職種で構成され、ほとんどの正社員の賃金を引き下げる制度なのです。

ではどう立ち向かえばいいのか。派遣労働者はほとんど声を上げにくい、声を上げる手段を持っていないため、早急に各職場に労働組合を再生させ、一緒に声を上げ、実態の可視化、マスコミへの働きかけ等を行って派遣制度をなくしていくことが必要とのことでした。

今回の学習で派遣制度がどれだけひどいものなのか知ることができ、今後の活動に生かしていこうと思います。