哲学講座「時代を哲学する」第1講 「君たちはどう生きるか」を読む

投稿日: 2019/01/15 8:10:28

8月18日、新しい哲学講座「時代を哲学する」が始まりました。1講は「『君たちはどう生きるか』を読む」、新たな参加者もあり14人の出席。2講「『万引き家族』と貧困」、3講「『万引き家族』と豊かさ」、毎月第3土曜午前10時から。単発受講もOKです。

「君たちはどう生きるか」をつうじて「現代という時代をどう生きるか」が問われています。広島県労学協としても科学的社会主義の基礎理論を普及する立場から「激動の時代をどう生きるか」の生き方論を学ばなければなりません。

人間は「とかく自分を中心として、ものごとを考えたり、判断する性質を持っています」。こうした考えでは「大きな真理をとらえられません」。自分中心のものの見方は、一面的に偏ったものの見方であり、形式論理学のものの見方です。これに対し、世界のすべてのものは一つの連関のうちにあるという見方は、全面的な見方である弁証法的論理学のものの見方です。

弁証法的見方を使って真理を探究することにより、人間の生き方論を科学的に解明してゆくことが求められています。人間の生き方論について「よく生きる」とは何なのかが問われている。人間は悲しみや苦しみをつうじて「正しい生き方」を求め「人類の進歩に貢献する偉大な存在」です。よって人間の「正しい生き方」は社会進歩に重なっています。

人間は人間らしく生きるために弁証法をつうじて社会の矛盾を見つけ出し、それを解放する道筋を見いだす変革の立場にたっている。この変革の立場によって矛盾を解決し「本当に人間らしい関係」の人間解放という社会進歩を実現しようとしています。

こうして「人間は自分の人間らしい生き方」を社会進歩に重ね合わせるような生き方を求めています。科学的社会主義の生き方への共感を求めることは、単なる世直しを社会進歩に求める生き方でなく、人間らしい生き方を根拠にしていることが重要です。