26年目の訂正

投稿日: 2012/07/21 11:28:58

「原発はいらない/双葉町の標語考えた少年 後悔」、上記の新聞は7月18日付の東京新聞1面です。

「原子力明るい未来のエネルギー」は福島県双葉町の中心街の入り口に掲げられた看板の標語です。この標語は25年前、当時小学6年の大沼勇治さんが町のコンクールに応募し、選ばれたものです。大沼さんは、1年4カ月の避難生活で「脱原発」を確信した思いを伝えたいと、今月15日、一時帰宅した際、自ら標語を「訂正」します。「明るい」を「破壊」に―。「原発事故で故郷を奪われることが二度とあってはならない。日本に原発はいらない」と。

東京新聞は6月21日、前週の金曜日に1万1000人が集まった首相官邸記事をまったく報道しなかったため100件を超える抗議の電話が殺到、「意図的ではない」とのおわび記事を掲載しました。その後、30日には1面トップで「膨れあがる再稼働反対/子どもの未来守るためにも」、7月17日も10万人集会の様子を詳しく報道しました。

読者・国民の声に依拠して権力をチェックすることこそジャーナリズム。日本ジャーナリスト会は今年、東京新聞特報部の報道姿勢を評価しJCJ大賞を贈ります。