NO.292 反骨爺のつぶやき 高村よしあつ(顧問)

投稿日: 2020/06/03 5:54:40

新型コロナウイルスの猛威が、拡大しているが、決して天災ではなく、あえて、「アベ人災」であると言いたい。

そもそも、感染を封じ込めるには、どうしたらいいのか、そのためには「検査と隔離」が必要である。しかし、アベ政権は、検査の問題では、検査を受けたくても受けられない状況にして、PCR検査数そのものを押さえ込み、8割にも達する軽症者や無症状者を保護せず放置してしまった。そのため、WHO事務局上級顧問の渋谷医師が「実際の感染者は確認・発表されている数の10倍」と警告する事態となった。

また隔離政策としては、外出自粛や休業要請はしたものの、それに伴う損失補償については、何も言わないところから、休みたいけど働かなくては食べていけない結果となり、隔離を徹底させることが出来ず、感染拡大を防止出来ない結果となっている。

したがって、コロナショックを、「アベ人災」というのも当然であろう。政府の閣議決定にあった収入減所帯への30万円支給は、多くの人が切り捨てられるもので、世論の猛反発を浴び、ついに日本共産党など野党の求めていた「一律1人10万円」を実現したのは、画期的なことであった。しかし、これはまだ始まりにすぎないのであって、引き続き検査体制の抜本的強化と、自粛と一体化した補償を実現しなければならない。

結局「アベ人災」とは、アベ政権の新自由主義によって、国民を追い詰め、持ちこたえられないようにするものに他ならない。格差と貧困をさらに拡大するものである。作家の島田雅彦氏が語っているように、「企業の内部留保をはき出させるのは今しかないし、不要不急の戦闘機やミサイルの購入をキャンセルしてでも、財源を確保」(しんぶん赤旗4/26)すべきである。すべての国民の「健康で文化的なな最低限度の生活を営む権利」(憲法25条)は、いまこそ実現されねばならない。