われわれが知るかぎりでは、生産活動には三つの生産システムがある。個別生産、大量生産、プロセス生産である。
マネジメントは、現実にもっている生産システムではなく、自社の製品と生産の特質に従って、もつべき生産システムが要求するものを満足させる必要がある。最適な生産システムを使わない場合には、業績の低下を招く。要求が軽くてすむということはない。事業のマネジメントが困難になるだけである。
また、生産のいかなる部分に、より進化した生産システムを導入できるかを分析し、その分析に基づいて生産システムを組織する必要がある。
基本的に間違った生産システムを効果的に働かせることに力を入れることは間違いである。
適切でない生産システムを使っている事業でも、より適切な進化した生産システムに固有の要求に応えていかなければならない。しかもそれに見合う代価は受け取ることができない。なぜならば、その代価とはより進化した生産システムからのみ得ることのできる生産能力の向上だからである。
三つの生産システムが紹介されていますが、それぞれの特徴や要求される能力などは次のセクションから順に説明があります。
ここでは、現状の設備やシステムとは関係なく、製品と生産の特質をよく見極めて、適切な生産システムを選択することがマネジメントの役割であると述べています。
その後、現状の生産システムとあるべき生産システムが異なるならば、どの部分から進化させていけば良いのかを分析し、徐々に進化させていかなくてはなりません。
もし、あるべき生産システムが現状とは違うのに、現状の生産システムの効率を上げるような改善を施しても効果は小さく、あるべき生産システムを採用した他社に圧倒され負けていくのみとなるのでしょう。
2013/6/25