オートメーションという新しい技術が人間の労働をロボットに代えるといういう通念は、完全な誤りである。
新しい技術は配置転換という新しい問題の発生を伴うものの、より多くの人間、特に高度の技術を持つ高度の教育を受けたより多くの人間を必要とする。
現在起こっている技術の変化は、人の労働を余剰になどしない。逆に、高度の教育を受けた膨大な数の人たちを必要とする。頭を使って計画を立てる経営管理者や、新しい機械を設計し、生産し、維持管理し、操作する技術者を必要とする。
前項ではオートメーションは工場だけではないと言っていますが、この項では工場のオートメーション化について触れています。
大規模な機械設備を導入して生産を自動化すると、人から仕事を奪うと考えがちです。
しかしその考えは完全な誤りだと言います。それ以前は肉体労働だけを提供していた未熟練労働者に変わって、機械オペレーターや設備維持管理技術者という教育を受けた人たちを要求するようになるので、「配置転換」という問題はあるものの、雇用機会は逆に増えるくらいだという訳です。
2013/5/20