近い将来とその先の将来とをバランスさせるだけでなく、目標間のバランスを図る必要がある。
目標をバランスさせる仕事ほど有能なマネジメントと無能なマネジメントを分けるものはない。
事業によって図るべきバランスは異なる。同じ事業でも時によって異なる。
しばしば、予算の範囲内で仕事をすることがマネジメントの能力の証左とされる。しかし、事業の多岐にわたるニーズを調和させる予算を編成することこそ、マネジメントの能力としてはるかに重要である。
第7章の初めに目標を設定すべき8つの領域が記述されていました。マーケティング、イノベーション、生産性、資金と資源、利益、マネジメント能力、人的資源、社会的責任です。
これらそれぞれの目標についてのバランスをとることが、マネジメントが行うべき仕事であるとしています。
「予算の範囲内で仕事をすることは馬鹿でもできる」という経営者の例を取り上げ、予算を編成するにはより高いマネジメント能力が求められることを説いています。
予算編成しかも5か年支出予算となれば、トップに近い方のマネジメント層に求められている仕事だとは思いますが、中間管理職よりも下のマネージャーは、なぜトップがそのような目標のバランスを図ったのかという意思を推し量り、それを現場において実現していくという姿勢をもつべきだと考えます。
2013/6/19