生産性に関わる目標は、次の二つである。
総収入における付加価値の割合
付加価値における利益の割合
あらゆる事業がほとんど同じ資源を使う。したがって独占という希有の状況を除き、同一の産業分野において事業間の格差をもたらすものは、マネジメントの質である。
このマネジメントの質という、事業にとって重大な要素を測定する唯一の方法が、資源の活用とその産出を示す生産性の測定である。
付加価値とは、外部から調達した原材料やサービスの対価として支払った総支出と、製品やサービスの売り上げによる総収入との差である。したがって付加価値とは、起業自身が最終製品に投入したすべての資源と活動に対する市場の評価を示す。
「付加価値」額を求める方法はいくつかあるようですが、簡単には売り上げと仕入れの差額、商業でいうとほぼ粗利益に相当します。売り上げに必要な材料などを購入してきて、それに価値を付け加えて販売すると言う考え方です。
ですから、人件費や減価償却費といった内部コストは差し引かずに計算します。
上記の2でいう利益とは、経常利益を使っても良いと思います。
いずれの指標も決算書から計算できるものですが、重要なのは他との比較であったり、過去との比較であったりするわけで、これらの数値をこれからどのくらい増やすのかを目標としてたてるべきということなのでしょう。
この生産性に関わる尺度が、マネジメントの質が良いのか悪いのかを表すのだというのです。マネジメントの立場にある人にとってこの目標を明らかにすることは、自分のマネジメント能力をどの程度と見ているのかを宣言することになるのかもしれません。
2013/6/13