マネジメントの第三の機能は、人と仕事をマネジメントすることである。
仕事は行われなければならない。そして仕事は、全くの非熟練工から名人級の技術者、雑役から副社長にいたる、あらゆる種類の人たちによって行われる。そこで、人に最も適するように仕事を組織し、最も生産的かつ効果的に仕事ができるように人を組織することが必要となる。
人を他の資源と同じようにその特性、能力、限界を見ることが必要であるが、同時に、他の資源とは異なり、個性や市民性を持つ存在として見ることが必要である。かつ、そもそも働くか否か、いかに働くか、いかに良く働くかを自ら決められる存在、したがって、動機付け、参画、満足、報酬、リーダーシップ、地位と機能を要求する存在として人を見ることが必要である。
仕事と人を厳密に分けて考えなくてはならないということについて、少し触れられています。 「人に最も適するように仕事を組織する」とは、長時間繰り返しの仕事では疲れたり、ミスが増えたり、飽きたりするという人の特性をよく理解して仕事自体を設計せよという意味です。
「仕事ができるように人を組織する」とは、一人ひとりの個性や強みを組み合わせて、生産的な組織にすべきであるという意味です。 この項の最後には、「まさに、そのような要求を満足させることのできる者がマネジメントであり、それをできるのはマネジメントのみである。」と述べています。
2013/5/15