マネジメントは、あらゆる意思決定と行動において、経済的な成果を第一義とする。
企業の活動には、従業員の幸福、コミュニティの福祉、文化への貢献などの非経済的な成果がある。しかし経済的な成果をあげられなければ、マネジメントは失敗である。
消費者が進んで支払う価格で望む財やサービスを提供できなければ、失敗である。自らに託された経済的資源を使って、その富の創出能力を増大させることができなければ、あるいは少なくとも維持することができなければ、失敗である。
軍の参謀本部が軍事上の意思決定を行う際に、経済構造や社会の福祉と矛盾しないかを考えることは当然である。しかし経済的要因は二義的であって、必然的に安全保障を第一に考える。これに反して行動することは、責任からの逸脱であって危険な過ちである。
一般的な企業や団体は、経済的な成果をあげることがマネジメントの責任だとしています。
「企業の目的は、顧客の創造である」というドラッカーの有名な言葉がありますが、企業が存続する前提となっているのは経済的な成果をあげることであり、それができなければマネジメントは失敗であり、企業は消滅するしかないという訳です。
後半に軍の話が出てきますが、国や公共団体といった公の組織は何が第一義でしょうか。
ここでいわれている第一義とは、その条件が満たされないときその組織が破壊されるようなもの、という意味のようです。そうであれば、財政破綻するとその財政再建団体となり自主運営ができなくなる訳ですから、少なくとも収支均衡していることが第一義なのだと思われます。その条件の中で国民を幸せにしていくという目的に向かって意思決定や行動ができるということになります。
2013/5/11