マネジメントとは何か、との問いに対しては通常二つの答えが与えられている。一つは、マネジメントとはトップマネジメントであるとの答えである。もう一つは、マネジメントとは人と仕事を方向付けるものであり、他の人に仕事をさせることをもって自らの仕事をする者であるとの答えである。
しかしこれらの答えは、誰がマネジメントであるかを言うにすぎないし、それすら正しく言っていない。
この問いに対する答えは、マネジメントの機能を分析することによって初めて得られる。なぜなら、マネジメントとは機関だからである。機関は機能によってのみ説明され、明らかにされる。
第二章では、マネジメントの仕事は何かを説明していますが、最初に、一般に考えられているマネジメントは誤って考えられているということを述べています。
トップマネジメントの地位にある人のことをさす訳でもなく、いわゆる管理職を指す訳でもない。
この後に「組織が決定し、行動し、ある態度を取るということは、マネジメントがそれらのことを行うということである。組織だけでは、なんら意味あることを行うことはできない。」という記述があります。
つまり、マネジメントは組織を動かすという機能を持った機関だと言っている訳です。
2013/5/10