今日マネジメントは、オートメーションなる一つの差し迫った産業革命により、その能力を試されるとともに、重大な課題に直面している。
オートメーションという新しい技術の登場が、1930年代の「計画万能主義」のあらゆるスローガンを復活させようとしている。そこでは人による意思決定、人による責任、人によるマネジメントは必要とされず、人工頭脳の操作するスイッチが膨大な富を生み、配給する。
今日このような予言が、特にヨーロッパにおいて、統制経済や計画経済の支持者によって説かれていることは不思議ではない。
しかし、自由世界の誰一人として、計画主義者が勧める処方を受け入れなくなってしまっているにもかかわらず、彼らは、同じインチキ薬を不可避なものとしてわれわれに飲ませようとしている。
オートメーション(自動化)によって働く人たちはほとんどいなくなってしまう、という予言が1950年当時にはあったようですね。
どうやらヨーロッパでそういう論調が多かったようです。
それまで人が行っていた大量生産のプロセスをオートメーション化することによって、人がリストラされるというのは、現在でももっともらしく聞こえます。
でも、ドラッカーはそんな主張はインチキだとして、次の項からそれを証明します。
2013/5/18