どれだけ時間が過ぎても

鬱蒼とした木々の奥に、開けた小高い丘がある。その向こうの洞窟の入り口に、セプーの拳闘士の格好をした青年が立っていた。手招きされて駆け寄ると、すぐ隣には、随分と大きくなった男の子が立っていた。父親の足の影に隠れて、恥ずかしそうにこちらを見ている。目元は父親に似ているけれど、全体的な線の細さは母親似だ。

「久しぶり、大きくなったね」

「ああ、もう七つだからな。ほら、挨拶は?」

父親に促されて、その子は俺を見上げながら、小さな声で挨拶をした。

「……こんにちは」

「こんにちは」

しゃがんで頭を撫でながら挨拶を返すと、その子はくすぐったそうに笑った。かわいいなあ。もう思い出せないけど、俺とかダネットも、こんな頃があったんだろうな。息子が大きくなったのと同じだけ、ガデウスも随分と父親らしい顔になっている気がした。

「随分と色々持ってきたんだな」

「やたらとあちこちを飛び回ってるから、珍しいものが色々手に入るんだ。折角の幼馴染のお祝いだしね」

俺が背負った籠を、ガデウスが珍しげに覗きこむ。

あまり統一感はないけれど、世界各地の縁起の良い品や、飾り付けに使えそうなもの、装飾品をこれでもかと詰め込んで持ってきた。喜んでくれるかはわからないけど、豪華なものや日常生活にも使えそうなものを持ってきたし、無駄にはならないと思う。

「で? その一緒に飛び回ってる相棒は、今日は来ないのか」

「……誘ったんだけど、面倒臭いってさ」

「はは、あいつらしいな」

ガデウスとあれこれ話しながら、俺は洞窟の中へ入った。数年ぶりの里帰り。しばらく会わなかったダネットは、今日、若い年下のセプーの男性と結婚する。幼馴染としてお祝いに行かないわけにはいかないと、文句を垂れるギグにオステカの街まで送ってもらい、一人はるばる里までやってきたのだった。

洞窟の中へ足を踏み入れると、そこは見慣れた無機質な石造りの風景とは打って変わって綺麗に飾り付けられ、鮮やかな花や仕立ての良い布で整えられていた。幼い頃に、ガデウスとネイの結婚式をした時は、もっと質素だった記憶がある。平和になったから、こんなに豪勢に結婚式が出来るってことかも知れない。

おめでたいことなんだけど、ダネットがこんなにお祝いされているということが、なんだかくすぐったいような、不思議な気持ちになった。そしてなにより、あのダネットが人妻に、そしてそのうちお母さんになるのかと思うと、信じられない。ギグも、あのメスセプーが結婚なんて嘘だろと、三日くらいぶつぶつ言ってたくらいだし。

荷物を下ろし、装飾に使えそうなものは好きに使って欲しいとネイとメイリーンに伝える。持ってくるならもっと早くに来なよと言われ、ここまで盛大にやるとは思わなかったんだと言うと、そりゃあそうだよねえと返された。メイリーンも、あのダネットが結婚ってだけでも驚きなのに、こんなに盛大にやるなんて、誰も想像出来ないよ、と笑う。

「皆、あの子には手を焼いてたけど、その分可愛がってたからね。いつの間にかこんな調子になってたのさ。あんただって、こんなにたくさんお祝いを持ってきてくれたってことは、そういうことなんだろ?」

「……そう、なのかな」

メイリーンに曖昧な返事を返して、俺はその場を離れた。自分では気付かなかったけれど、言われてみればそうかも知れない。色々と面倒を見て、疲れることも多かったけど、なんだかんだで嫌いじゃなかった、と思う。

ガデウスに、奥の部屋にダネットがいるぞ、声をかけてやれと言われ、指し示されたドアの前に立った。あの、お転婆で、ちょっと……いや、かなり頭の悪いダネットが、一体どんな花嫁になっているのか、想像出来ない。どんな顔をしたら、何を言えば良いんだろう。お祝いに、とやってきたのは良いけれど、おめでとう、お幸せに、という決まり文句しか、俺には思いつけない。ああもう、いつまでもここに立ち尽くしている訳にもいかないし……仕方ないか。

「ダネット、入るよ」

一思いにドアを開けると、そこには、髪を肩の辺りまで伸ばして、随分と女らしくなったダネットが、綺麗な白いドレスを着て立っていた。

そこから先は、予想通りというかなんというか、見違えるように綺麗になったダネットを放心状態で見つめている俺に、お前、いつの間に来ていたのですか、なんで来たのですか、来ないと思っていたのに、とまくし立てられた。そりゃあ、幼馴染なんだから来るさ。それが理由じゃいけないの? そう言おうと思ったけど、それはそれでダネットを怒らせるような気がして、止めた。

結局どうしたかといえば、何を言ったら良いのかわからないまま、俺は持ってきた花束を差し出して、

「結婚おめでとう、ダネット」

と祝福した。それを聞いたダネットはいよいよ烈火の如く怒り出し、久しぶりに来たと思ったらそれですか、ふざけるのも大概にしやがれなのですだのなんだの叫んで、変わったのは見た目だけじゃないかと、なんだか笑えた。

「なんなのですか、笑うところではないのですよ……」

呆れた顔のダネットを横目にひとしきり笑った後、ダネットは俺にぽつぽつと話をした。

里に戻って、一緒に暮らすのかと思っていたのにそうならなくて、なんだか残念だったこと。お前がいないことが、こんなに寂しいとは思わなかったこと。幼馴染の私より、急に出てきたあの死神なんかと一緒にいるのが楽しいということが、なんだか悔しかったこと。

「だけど……それを引っくるめて、今はそれなりに幸せです。これで良かったんだとも、思ってます。だからお前も……今まで通り、勝手にすれば良いのです」

花嫁さんにいきなり説教くらうなんて、と思いつつ、里のことを放っておいて、あちこち飛び回ってる俺って、本当に勝手なんだな、と反省もした。

ギグと一緒に過ごすのはとても楽しいのだけれど、幼馴染の、あのダネットが、こうして結婚して、母親になって、子供を育てたりするのだろうと思うと……そしていつか、死んでしまうと思うと、これで良いのかと、なんとなく不安になる。

だって、ダネットは歳相応の外見と中身に成長――いや、成熟と言ったほうが良いのかも知れない――しているのに、俺は旅をしていたあの時と変わらず、十七歳の外見のまま、きっと中身もそんなに変わってないのだから。

薄情だと思われるかも知れないけれど、俺はその後、ダネットと二言三言話をして、結婚式には参加しないまま、里を後にした。なんだか、あの場にいるのが辛くなってしまったから。あれから七年。皆、それなりに歳を重ねて、亡くなってしまった人もいる。それだけの時間が経ったのに、俺だけが子供のまま取り残されたようで、なんだか恥ずかしくなってしまっていた。

背中は軽くなったはずなのに、重い脚を引きずって、俺はだらだらと街道を歩いた。ギグが待っているはずのオステカの街まで随分あるし、今日中に辿り着ける訳はないのに。

赤く染まった太陽が沈みかけ、辺りは随分と暗くなっていた。こんな時間に街道のど真ん中をたった一人で出歩くのは、危険だ。平和になったとは言っても、何時の時代も野盗や盗賊ってのはいるものだ。しかも俺は今、護身用のナイフくらいしか持っていない。でも、とにかく歩くしか無かった。いざとなったら全速力で逃げよう。

意識していた訳ではないけれど、世界を喰らう者というのは、睡眠も、食事も、本来必要ないらしい。だから、夜通し歩いていたって平気のはずだ。それに、疲れにくいし、怪我をしたってすぐに治る。もし夜道で誰かに襲われてしまっても、どうにか逃げきれると思う。そして何より、俺はもう、歳を取ることはない。余程の大怪我を負わないかぎり、死ぬことだって無いはずだ。

そういう体なのだから仕方ない。そうわかっているし、割り切らなければならないと、何度も何度も思っている。でも、そう簡単に出来るものでもなかった。

ギグみたいに、生まれた時から神様だってわかっていて、そう振る舞えたなら随分楽なんだろうと思う。いや、神様には神様なりの嫌なことがあるのかも知れない。ギグが、そう感じさせないだけで。

いつの間にか月は遥か高くに上って、うっすらと道を照らしていた。何度も通った道だから、たとえ暗くたって、道に迷うということはない。だけど、一人きりで歩いていると、なんだか寂しくなってきた。

ダネットが誰かの奥さんになって、そのうちドリーシュやヨストだってそうなって、リタリーは……あの性癖だからどうかわからないけど、多分お嫁さんをもらったりするだろう。じゃあ俺は? お嫁さんをもらったところで、その人はきっと、俺より先に老いて、死んでしまう。それがわかっていて、誰かを好きになるなんてこと、俺には出来そうにない。

俺と同じく、老いもしない、余程のことがなければ死んだりもしない。そんな相手でない限りは。

――結局、なんだかんだと考えたところで、答えらしいものは、俺の帰りを凄まじく不機嫌な顔で待っている、あの神様のところにしか無い。そんなことはとっくの昔にわかっている。ついでに言えば、なんだかんだと理由を付けてはみたけれど、そんな理由は後付けでしかない。最初から、あの神様以外考えようとも思わなかったから。

「ギグ、今頃何してるのかな……」

あの森の中の家、ギグは一人きりで、何をして俺を待っているのだろう、俺と一緒で、寂しがっていやしないだろうか。そうだと良いな。ぼんやりとそんなことを考えて、多分、その予想は間違ってないとも思った。俺とギグは、性格は全然違うのに、考えていることは殆ど一緒なんだから。

もしかしたら、寂しさに負けて、俺を探してそこら中飛び回っているのかも。そんな訳ないか。

でも、あの月明かりに照らされた雲を背景に、やたらと超高速で飛び回っている鳥のような黒いものは……しかも、なんだか聞き慣れた声が空の上から聞こえてくるような……って、まさか本当に飛んできたのか!

「――ぃ、おーい、あーいぼーう!!」

人のことを、そんな上空から大声で呼ぶのは止めて欲しい。恥ずかしい。でも、聞こえているのに返事をしないとなれば、更に大声を上げながら急接近されるに決まっている。仕方なく、俺はギグの方に向けて、大きく手を振った。直ぐ様ギグは急降下して、俺の目の前に立つ。まさか本当に、こんなところでギグに会えるなんて。

「なんでこんなところにいたの」

「相棒こそ、なんでこんなところを一人でほっつき歩いてんだよ、危ねェだろ」

「う……それは、なんというか、一人で歩きたかったというか……」

「へえ……」

御尤も過ぎるギグの指摘に、なんと答えたら良いのかわからず口ごもる。一人で歩きたかった、というよりは、誰にも会いたくなかった、というのが正しい。でもそんなことを口にしたら、ただでさえふてくされた顔をしたギグの機嫌を、更に損ねるに決まっていた。

曖昧な態度を取る俺に、ギグはニヤリと笑う。何、その、悪いことを企んでいるような顔は。

「そうそう、相棒よ。面白い話をしてやろうか」

「な、何、急に」

ギグが意味もなく突然面白い話をするとは思えない。嫌な予感がする。ギグはニヤニヤしながら、口を開いた。

「幼馴染の結婚式に行ってくるって言っておきながら、結局参列しないで一人でさっさと帰っていったどっかの誰かさんの話なんだがよ」

「ちょっ……!! なんで知ってるの」

話しながら、段々不機嫌な顔に戻っていくギグに、慌てて聞き返す。そんなの、誰にも話してない。里の皆しか知らないはずなのに。それってつまりギグが俺を追いかけて来てたってことだし、しかもご丁寧に里に顔まで出して、多分結婚式にも参列したってことなんじゃ――頭の中がおかしくなりそうなくらいあれこれ考えている俺に、ギグはいよいよブチ切れた。

「あの騒がしいメスセプーにいじめられてんじゃねェかと思って、心配して行ってみりゃあ……もう帰ったとか言われるわ、あのめんどくせー連中に茶化されるわで散々だったんだよ!!」

「あいった!!」

最後に頭にゲンコツを喰らって、痛みに頭を押さえる。ギグは荒い息を吐いて、俺に背を向けてしまった。

ギグは散々だったと言っていたけれど、散々だったのはギグだけじゃないだろ、多分。帰らなきゃ良かった。多分ダネットの結婚式は相当大荒れに荒れて、滅茶苦茶にされたに違いない。ダネットごめん。うちの相棒がとんでもないことを。

言われるほど俺って悪くないんじゃあ……と思わなくもないけど、ギグもご立腹のようだし、結婚式に出ずに終わったのは確かに悪かった。ギグに殴られて目が冷めた……って訳でもないけれど、思い返せば、大人気無かったと思う。

あの場に居づらいだのなんだのは、結局のところ、周りからダネットと比較されて、変な目で見られたら嫌だって、それだけの理由だ。今更そんなことを気にする人は、あそこにはいないって、わかってるのに。

「……ごめん、悪かったよ」

ギグの背中に向けてそう言うと、むくれた顔で、ギグが振り向いた。

「ったく、普段は脳天気な癖に、変なところで臆病になりやがって……別に堂々としてりゃあ良いじゃねェか」

「……そうだね」

「しかも出て行く理由が「ギグが早く帰って来いって煩いから」だァ!? そんなん言うからあの連中に茶化されるんだろーが!! この馬鹿!!」

「それは俺悪くないじゃん!! 実際出掛けに不機嫌そうにああ言ってた癖に!!」

「うっせェ!! 本当のこと言う必要ねェだろうが!!」

真面目に怒られたかと思えば、結局一番怒ってたのはそこだったのかと呆れた。こればかりは、本当に俺は悪くないはずだ。それなのにここまで怒られてしまうのは心外過ぎる。

「まずもって何でわざわざ里まで迎えに来たのさ。面倒だから行かないって言ってたでしょ」

「それは……その……」

「……」

「……」

「ははっ、ギグ、本当に俺のこと、好きだね」

「うるっせえええええ!! 良いから帰るぞ、ほら!!」

「……うん、ありがと」

俺に二言反撃されただけで、ギグは顔を赤くして押し黙ってしまった。乱暴に差し出された手を取ると、ギグは照れ隠しなのか何なのか、物凄い勢いで空高くまで急上昇した。

異常なくらいの速さで、ギグは一緒に暮らしている森に向かって、綺麗な夜空を駆け抜ける。景色を楽しむ余裕はない。俺は振り落とされないように、ぎゅっとギグの手を握った。

「で、本当のところ、お前はどうしたいんだよ」

「どうしたい、って?」

家に着くなり、ギグはどかりと椅子に腰を下ろして、俺に尋ねた。ランプに明かりを点けて、ギグの顔を見る。

「人として死にたいのか、神様として生きていくのか、ってこと」

ギグは、本当は尋ねたくないことを聞いている、そんな顔をしていた。俺が何を思って逃げるように里から出てきたのか、ギグは全部わかっているらしい。そこまでわかってるなら、俺がどうしたいのか、察してくれても良さそうなものなのに。

「……ギグは、どうして欲しいの」

ギグの真正面に腰を下ろして、そう聞き返す。ギグは、照れたように俺から顔を背けた。

「……んなこと、聞くなよ。わかるだろ」

こんな質問をしてくるってことは、つまり、俺の方から、自分を安心させるための言葉を吐いてもらいたい、ってことだ。俺だって、ギグの方から言って欲しいのに、狡い。

「じゃあ、ギグだって、俺がどうしたいのか、わかってるんじゃないの」

意地悪くそう言って、俺はギグの手を取った。歳を取らないまま、ギグとずっと一緒に過ごしてきて、それがもう、答えみたいなものだと思うんだけど、伝わるかな。

ギグは、嬉しいんだか悔しいんだか、良くわからない顔をして、俺の手を握り返した。

「……だったら、悩むだけ無駄だろ。なるようにしかならねェんだよ」

「……そうかなあ」

無駄って言われると、なんとも言えない気分になるんだけど、ギグの言う通り、最後はなるようにしかならないんだろう。何より、ギグのことを選んだのは俺なんだから、どんな結末になっても、後悔することはだけは絶対にない。それだけは言い切れる自信があった。

「ま、悲しい時はこのギグ様が胸貸してやるし、心配すんな」

「俺さあ、ギグのそういうところ、好きだよ」

「かっ、痒いこと言ってんじゃねェよ、この馬鹿」

格好をつけるギグに、素直に好きだと言えば、容易く照れて顔を赤くする。それが余りに予想通りで楽しくて、俺は思わず笑った。

強情で、照れ屋で、どこまでも強く、俺のことを底なしに好きでいてくれる、この神様のことを、俺も同じくらい、好きでいる。ギグと離れることだけは、どうやったって考えられない。

笑ってんじゃねーよ、と怒られたのに、いつの間にか二人で大声で笑い出して、今日の話を肴に、また笑った。

一緒にベッドに入っても、他愛のない話は終わらない。笑ったり照れたり、ギグに怒られたりを繰り返して、少しだけうとうととしかけた頃、俺は一つだけ、ずっと気になっていたことを尋ねてみた。

「……ねえ、ダネットは何か言ってた?」

俺にあれだけ色々と本心を話してくれたのだから、もしかしたらギグにも何か話したのかも知れない。そう思ったのだけれど、尋ねるなりギグは勢い良く俺に背を向けてしまった。

「教えねーよ」

「教えてよ」

「嫌だ」

本当にギグは嘘が下手だ。別に、何も言われてねェよ、って言えば良いのに。その反応を見るに、結婚式を引っ掻き回されたダネットは、存分にギグに反撃出来たらしい。

「……どうせまた痒いこと言われて、逃げ出して来たんでしょ」

「うっせーな! もう寝ろ!」

「はいはい」

背を向けたままのギグに、後ろからそっとくっついて目を閉じる。

俺は、ずっとギグと一緒にいることを選んだけれど、もし俺が人でいることを望んでも、ギグはきっと、俺が死ぬまで一緒にいてくれるんだろうと思う。そんなギグだから、俺は安心して、側で笑っていられるのかも知れない――。

眠りにつく直前、そんなことを考えていると、ギグがもぞもぞと動き出した。正面から抱き寄せられたかと思うと、一瞬だけ、額に何か柔らかいものが触れる。物凄く眠かったのもあるし、そのまま狸寝入りをしても良かったのだけど、やめた。

ギグの背中に腕を回して、胸に顔を埋めて思い切り抱きつくと、ギグは、俺と同じくらいの強さで、腕に力を込めた。それが嬉しくて、何か言おうかと思ったのに、うまく言葉に出来そうにない。

百年経っても、二百年経っても、ずっとこうして一緒にいられるなら、そのうちうまく伝えられるようになるだろうか。

いくらでも時間があるって、なんて贅沢なんだろう。優しいギグの体温を感じながら、俺は眠りについた。

終わり

wrote:2015-10-03