【東洋学研究所】2023年9月9日(土) 第1回研究発表例会
【東洋学研究所】2023年9月9日(土) 第1回研究発表例会
開催
2023年9月9日(土) 15:00開催 オンライン(Google Meet)
プログラム
●15:05~ 佐藤 厚 客員研究員
韓国海印寺所蔵「起信抄」断簡の調査報告
韓国海印寺に、「起信抄」という版心題をもつ版木六枚、文字数約三六〇〇文字の断簡がある。作者および板行
年月などは不詳である。これについて藤田亮策は、高麗義天が刊行した続蔵の復刻と考えられること。全体の巻数か
ら宋代の延俊の『起信論演奥鈔』十巻の一部と推定されることを述べる。本発表では翻刻と引用経論の調査し、藤
田の研究を再検討するとともに断簡についての知見を発表したい。
●15:55~ 水谷香奈 客員研究員
伝基撰『阿弥陀経通賛疏』の思想的特色について
中国法相宗の初祖である慈恩大師基(532 582 年 )の撰とされる章疏には、偽撰が疑われるものが複数存在する。
その一つが『阿弥陀経通賛疏』である。発表者はかつて、『通賛疏』に引用されている華厳経が実叉難陀訳( 699 年訳
出完了)であることなどを根拠に、これが偽撰であることを論じたが、その思想的な特色まで詳しく検討することはできなか
った。本発表では『通賛疏』において 兜率天の解釈に対する再検討などを通して 、『通賛疏』撰述者の思想的立場の解
明を試みたい。
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