東洋学研究所 6月27日研究発表例会・研究所プロジェクト研究発表会 

日時:6月27日(土)午後2時(14時)より

 

場所:東洋大学白山キャンパス 2号館16階 スカイホール

 

プログラム

 

14時~15時

初期真宗における正定聚不退転の思想

板敷真純 院生研究員

 

15時~16時

東洋学における多言語対照検索ツールの利用について

石川美惠 客員研究員

 

16時~16時10分 休憩

 

16時10分~17時10分

研究所プロジェクト

「日本、モンゴル、インド、中国における共生的精神文化の諸相」(研究代表者:山崎甲一研究員)研究発表会

鷗外のドイツ修業時代

  ――ドイツにおける医学修業とドイツの医師たち

長島隆 研究員(文学部教授)

 

 発表要旨「初期真宗における正定聚不退転の思想」 :

 正定聚不退転の思想は、真宗においては信心の問題と直結するものであり、親鸞の初期の著作である『教行信証』にも見られ、後に如来等同、便同弥勒思想に発展した。

 先行研究では、真宗における正定聚不退転の思想は、親鸞教学の代表的な思想であり、初出である『教行信証』から一貫した主張といわれてきたが、詳細に検討すると親鸞の正定聚不退転の思想には、記述の時期や教化において思想の揺らぎが見える。本論では、初期真宗における正定聚不退転の思想の展開について追求する。

 

 発表要旨「東洋学における多言語対照検索ツールの利用について」 :

  近年は、インターネット上の検索システムの発展にも目覚ましいものがあるが、未だに多言語を一度に検索・照合出来るシステムはない。仏教を学ぶ際の利便性が飛躍的に増すことを企図し、発表者は簡単に操作でき、かつ特殊な開発環境も要らない多言語対照検索ツールを開発・作成した。逆引き機能も付いて日本語(和)-梵-蔵-漢-英等の辞書ともなり、東洋学全般に応用できる本ツールについて、現在進行中のプロジェクトとともに紹介する。

 

 発表要旨「鷗外のドイツ修業時代――ドイツにおける医学修業とドイツの医師たち」 :

  『独逸日記』に散見する鷗外の交流関係を検討したい。鷗外は日本の医師たちとの交流ばかりではなく当然のこととしてドイツの医師たちとの私的な交流も持っていた。私は鷗外のドイツにおける医学修業を、何を学んだかを検討対象にしたいと考えており、この交流関係を整理し、そこから鷗外のドイツにおける医学修業の目的を検討する。帰国後の鷗外の医師としての行動からの遡及的な検討は今回は検討の対象からは外すことにする。

入場無料・予約不要

お問い合わせ先:東洋大学東洋学研究所 電話・ファクス 03-3945-7483