本年度の研究員態勢は、昨年度より引き続き渡辺章悟研究員が所長

を務め、客員研究員の任期満了、奨励研究員の新規所属、院生研究員

の所属に変動があったが、大勢は昨年度を踏襲している。所長・研究

員・客員研究員・奨励研究員・院生研究員は以下の通りである

(二〇二一年二月現在)。

研究所長 渡辺章悟(文学部東洋思想文化学科)

研究員 相楽勉・中里巧・三重野清顕(文学部哲学科)、伊吹敦・

岩井昌悟・坂井多穂子・小路口聡・沼田一郎・橋本泰元・山口し

のぶ(以上文学部東洋思想文化学科)、木村一・原田香織(以上

日本文学文化学科)、朝比奈美知子(文学部国際文化コミュニ

ケーション学科)・曽田長人(経済学部国際経済学科)、上田知亮

(法学部法律学科)、高橋典史(社会学部社会文化システム学科)、

ライナ・シュルツァ(情報連携学部情報連携学科)、菊地章太

(ライフデザイン学部健康スポーツ学科)

客員研究員 相川愛美・愛宕邦康・アンドレア カスティリョー

ニ・伊香賀隆・石川寛・石川美惠・出野尚紀・伊藤真・井上治

代・岩崎大・ヴェルナー ガブリエル・烏力吉吉日嘎拉(ウルジー

ジャルガル)・額爾敦巴特爾(エルドンバートル)・大鹿勝之・大

野岳史・岡本一平・興津香織・金子奈央・川又俊則・金得永・現

銀谷史明・小島伸之・コプラ ヴィクター バブー・坂本頼之・佐

藤厚・澤田彰宏・白川部達夫・関悠倫・園田沙弥佳・田貝和子・

東洋大学 東洋学研究所活動報告

76

竹内清己・竹村牧男・舘隆志・谷地快一・辻井義輝・長島隆・西

山茂・パオロ リヴィエリ・橋柃・播本崇史・フレデリック ジ

ラール・胡樹(ホショウ)・堀池正行・堀内俊郎・松野智章・三

澤祐嗣・水谷香奈・宮本久義・村山由美・山崎一穂・吉田公平

奨励研究員 板敷真純・志村敦弘・通然・中村元紀・藤井明・三

澤博枝

院生研究員 梅田愛子・黒田祐介・是松宏明・余祺琪・劉心奕

 研究所の研究は、東洋大学の井上円了記念研究助成を受けて行われ

ている研究所プロジェクト、科学研究費助成事業による研究、そして

個人研究からなる。

 研究所プロジェクトは二件行われている。

 相楽勉研究員を研究代表者とする「西洋思想の受容と日本思想の展

開─キリシタン時代と明治期以後─」

 伊吹敦研究員を研究代表者とする「外国人研究者との連携による東

アジア仏教の歴史と思想の解明」

 これら両者のプロジェクトは三年計画で、二〇二一年度より行われ

ている。

 また、東洋学研究所を研究拠点とした科学研究費助成事業による研

究「海外の研究者との連携による中国・日本における禅思想の形成と

受容に関する研究」が二〇一七年度より進められてきたが、二〇二一

年度がこの研究の最終年度に当たるため、研究所活動報告に報告す

る。

 以上の紛糾プロジェクトの背景、目的、構成員、方法、活動状況の

詳細は「プロジェクト研究報告」において行う。

 個人研究は従来どおり、定例の研究発表例会を開催し、この『東洋

学研究』第五十九号を発行した。ただし現在、東洋大学の研究所の研

究費については、共同研究・個人研究ともに研究助成に申請して研究

費を獲得する態勢になっており、研究所費から研究員に対する研究費

は支給されていない。

 研究所の講演会としては、二〇二一年十二月四日に馬場紀寿氏(東

京大学東洋文化研究所教授)をお迎えして公開講演会を開催し、「パー

リ・コスモポリス ─「大乗仏教」と「上座部仏教」を再考する─」

と題する講演が行われた。この講演会は「東洋における哲学、宗教、

歴史、民俗、文学、言語等の各領域の古典的及び近現代的な研究、調

査及びそれらの総合研究を通じて、東洋文化の特質を解明し、グロー

バルな視点での異文化理解の進展に貢献する」という研究所の目的に

基づいて、研究所が主催して行ったものである。

 研究発表例会・公開講演会についての詳細は「三、研究発表例会・

公開講演会」を参照されたい。

 以上が東洋学研究所の二〇二一年度の活動概要である。