2015年9月3日研究発表会「シャマニズムと巫教と道教との相関関係」
シャマニズムと巫教と道教との相関関係
胡 樹 客員研究員
(中国内モンゴル大学外国語学院教授)
日時:9月3日(木)午後3時より
場所:東洋大学白山キャンパス 2号館3階 第1会議室
発表要旨:
シャマニズムには、伝統的な意義とともに、新たなネオ・シャマニズム的な展開が見られる。またその反動として、シャマンは強烈な自己の宗教体験を有し、共同社会の他の人々とはっきりと区別される、エリート的な存在であるというような見方も見られる。そこで、シャマニズムについて考えるとき、シャマンと社会との関わりを考えていく必要があるだろう。その考察にあたって、伝統的な巫教、並びに道教をも視野に入れ、総合的にシャマニズムの史的変遷を考慮し、それによってその根底に流れる東アジアの共生的精神を突き止めていきたい。
胡樹(ほしょう)客員研究員プロフィール:
金沢大学大学院国際社会環境科学研究科博士課程修了。
内モンゴル大学外国語学院院長、教授。
著書に『巫教及び儒教におけるシャマニズム的特性の研究』(単著、金沢大学、2000年)、『モンゴルの歴史と文化』(共著、寧夏人民出版社、2012年)、『東北アジアにおける多文化共生の実態研究』(編著、内モンゴル大学出版社、2012年)などがある。また、東洋大学東洋学研究所の研究紀要『東洋学研究』に、「シャマニズムの原始的形態についての一考察」(『東洋学研究』第50号、2013年)などの論文を発表している。
※東洋大学東洋学研究所では、山崎甲一研究員を研究代表者とする研究所プロジェクト「日本、モンゴル、インド、中国における共生的精神文化の諸相」が平成26年度より3年間の計画で行われています。本研究は、東日本大震災の問題に対峙しながら、これからの生き方や死生観・世界観に架橋していくコトバ・視点を発掘し、点検していくものですが、このたび、本研究所プロジェクトの研究分担者である胡樹客員研究員が、研究分担の「多文化共生」というテーマのもと、日本の伝統的宗教文化の調査のために来日することになり、研究発表会を開催する運びとなりました。
*入場無料 予約不要 皆様のご参会をお待ち申しあげます。
お問い合わせ先:
東洋大学東洋学研究所 Tel/Fax 03-3945-7483