南側の通りから見た家の正面
ボゴタからバスで1時間20分の距離にある美しい村Guatavitaに引っ越ししてきて、はや1ヶ月が経ちました。この村の夜は冷えます。そこで石油ストーブや電気毛布を買おうと捜しているのですがなかなか見つかりません。コロンビアは熱帯にあって、ボゴタを含め主要な都市では暖房器具は必要ないのです。とは言えアンデスの山も3,000メートルを越えてくると冷えてきます。そこには少数ですがインディオが住んでいます。しかし商品市場としては成り立ちません。石油ストーブはホームセンターで見つけたのですが、村では灯油が売られていません。とりあえず2,000円くらいの小さな電気ストーブを買いましたが、もちろん部屋全体は全然暖まりません。布団の中も寒いのでしばらくは寝付けません。そこで電気毛布を捜しましたが、コロンビアでは売っていないようです。電気アンカでも良いのですが見たことがありません。こうなると日本から取り寄せるのが一番手っ取り早いのですが、郵便ではまず届かないと言われています。国際宅急便は法外に高い上に、南米への便の保証はできないと言います。最近、マイアミ経由で確実な便があると聞きました。今、このルートを調べてみようと思っています。今まで、ウォッシュレットや座椅子も欲しいと思って、Mariaが方々に電話しましたが輸入してくれるところが見つかりません。マイアミのルートが可能なら一挙に問題は解決します。
部屋の間取り
この村の住民の多くはポンチョを着用しています。僕はペルーで観光客用の派手なポンチョを買って持っていますが、薄いのでこの村ではまだ一度も着ていません。みんなは羊毛で作られた毛布のように厚い生地のものを身に付けています。その一人に聞いたところ特別に織ってもらうそうです。すでに織子と話をしました。8mmほどの厚さで黒っぽい生地を織ってもらい、左の胸には特別に”El Toro”のロゴ、内側には財布とタバコのポケットを付けてもらうつもりです。きのう、この厚い生地の毛布が村の土産物屋で売られていました。5,000円くらいと言っていたので電気毛布の代わりに買おうと思っています。この家が寒い原因の一つは、床にタイルが張られているからです。カーペットを敷き詰めるともう少し暖かいのですが、仮住まいの借家にそんな投資をする気にはなりません。きのう何とまた、全く思いも寄らなかったゴザを土産物屋で見つけました。前から欲しいと思っていたものだし、一枚1,000円くらいなので早速買ってきのう布団の下に敷きました。一枚しか売っていなかったのでもう3枚注文しました。ついでに毛糸の靴下も買いましたが、夜に靴下の上に重ねて履くと足の冷えが少し和らぎました。この村に引っ越ししてきてすぐ、村役場に行き購入予定の土地と隣の役場の土地を交換してもらう書類を作ってもらいました。そして1ヶ月か2ヶ月後に予定されている村の建築基準諮問委員会の開催を待っていたのですが、2週間ほど前、役場から信じられないことを伝えられました。何と!、役場が自分の土地の登記書類が何処かへ行って見つからないと言うのです。僕は当初、買おうと思っている1区画の土地に建てる家の設計をしていました。しかし、役場が隣の自分の土地を将来売ることも考えていると言うので、それなら僕に売ってくれと頼んでいました。そしてこの一ヶ月、2区画の土地に建てる家の設計を行ってきました。2週間前からは、3次元の建築ソフトの簡単な方を使って書き直してきました。しかしその後、役場からは何の返答もありません。
この3次元ソフトは、本当に楽しいソフトです。2回の徹夜を含め連日連夜、朝の4時、5時までソフトと格闘しました。しかし不思議と疲れも睡眠も感じないのです。年齢をとると睡眠時間が減ってくると聞いていましたが、疲れの方もなくなってくるんでしょうか。最初、身内の建築士からコピーしてもらったソフトは、500分くらいの使用期限があって、一日で使用不能になりました。そこで同じ名前のソフトを探しました。会社は違うのですが全く同じ内容のソフトで使用期限はなく、しかも家具、建設設備等の3次元画像の部品が無料でダウンロードできます。この村の電話回線は遅いので、全部品をダウンロードするのに一日かかりました。いよいよ使ってみると、3次元なので、たとえばトイレに便器を置いたり、家の壁を切り抜いてそこに窓を置くだけでも、なかなか思った場所に移動させることができません。でもコンピュータ・ゲームをしている楽しさで、ついつい時間を忘れてしまいます。やっときのう完成しました。完成した設計図は本物の家のようにリアルです。玄関から2階まで家の中を歩き回れます。壁も屋根も透明人間になって部屋に侵入できます。2次元の設計図とは雲泥の差です。
西にある湖から見た家
北から見た家
役場が登記書類を紛失したことからこの先、家の建築計画はどうなっていくのか分かりませんが、その土地がダメならまた別の土地を探すつもりです。そのためにも引っ越ししてきたのです。前のボゴタの家でもそうでしたが、この借家の設備にもいくつかの問題があります。先にも書いたように、床がタイルなので日本のように家の中で裸足になる気にはなれません。新しい家の床には全てカーペットを敷くつもりです。聞くとその方が安くつくそうです。畳が手に入らないのは残念ですが、直にカーペットに座って食事をしたり、コーヒーを飲んだりしたいと思っています。既に和式の食卓を二つ別注して持っています。そうなると座椅子も欲しいところですが、5月に注文した試作品すらまだできあがってきません。この辺の国では家の中でも靴を履いているので、玄関には下駄箱はありません。そのためのスペースが必要です。また、日本人には風呂は欠かせません。しかし浴槽はメキシコのCancúnの超一流ホテルでしか見ませんでした。普通はシャワーだけです。シャワーにしても、ボゴタの団地なんかは給湯設備が設けられていますが、一般の家ではシャワーの出口に電熱器を付けています。これは1,000円ちょっとで売られていて便利ですが、水量を多くすると温くなってしまいます。そこで新家には大きな給湯器を買うつもりです。ついでにジャグジーの浴槽も付けるつもりです。この村は湖が眺められて景色が良いので、テラスとバルコニーも付けるつもりです。2区画の土地が入手できれば広い庭が設けられます。そこに、この借家の庭でも使っているビーチテーブルを置いて、湖を眺めながらコーヒーを飲むのが楽しみです。日本では金持ちにしか住めないような、かなり大きな家を計画しています。庭の手入れや部屋の掃除が大変と思われますが、人件費が安いので誰かに頼みます。先日、この家の芝生を刈ってもらいました。芝刈り機を持って三人来てくれました。羊の糞まで綺麗に取り除いてくれた後、綺麗に散髪してくれました。1,000円くらいでした。
東隣の家から見た家
この週末に注文しておいた箪笥一つとベッド三つができあがります。ボゴタで服をたくさん注文したり買ったりしたので、まだ一部はダンボール箱の中で眠っています。箪笥が来るとやっと引っ越しの整理が完了しそうです。タイルの床に敷いた布団は余り快適ではないので、ベッドが着くと少し生活が改善されます。ボゴタの家具屋は配達してくれないので、今トラックを捜しています。昨日で家の製図も終わって時間ができたので、あしたは久しぶりに一泊で温泉へ行こうと思っています。Mariaのお母さんは、先週の土曜日からこの借家に泊まっていて、彼女も一緒に行きますが、家を留守にすることを心配しています。この村には泥棒はいなくて安全だとみんな言っていますが、一泊くらいなら大丈夫でしょう。でも2年後の帰国時のことが心配です。参考までに、簡単な方の3次元建築設計ソフトについては、以下からダウンロードできます。家を建てようと考えている人は一度試してください。(1) プログラムは、http://sketchup.google.com/download.html(2) 三次元部品(Components)は、http://sketchup.google.com/components.html(3) 利用マニュアル(英文User’s Guide)は、 http://sketchup.google.com/support/bin/answer.py?answer=36213 * 簡単な対話型使用説明書は、プログラムに付いていて、おおまかなことはこれで分かります。