東洋大学東洋学研究所2022年度第2回研究発表例会(オンライン)
東洋大学東洋学研究所
2022年度 第2回オンライン研究発表例会
2022年10月15日(土) 午後2時(14:00)開会
プログラム
14:00~14:05 開会の辞 原田香織 研究所長
14:05~14:45
罪や負い目の自覚からの自己復権
―親鸞・キルケゴール・ヤスパース、三者の思想を比較しつつ―
中村元紀 奨励研究員
発表要旨
人間は、自らの苦境に際して、再びあるべき自分自身を取り戻すため、自らの罪や負い目を自覚しつつ、それに懺悔することを通して、如来や神などの超越的存在者と関わろうとする。こうした自己復権のあり方は、東洋と西洋および宗教者と哲学者という区別において、どのような共通性もしくは相違性があるのだろうか。本発表は、罪や負い目の自覚からの自己復権という観点をもとに、親鸞・キルケゴール・ヤスパースの三者の思想を比較しつつ、その三者の共通性・相違性の解明を試みるものである。
(5分休憩)
14:50~15:30
王守仁思想における「見在」と「生生不息」――時間的視座から――
志村敦弘 奨励研究員
発表要旨
中国・明代の大思想家、王守仁(王陽明)は、良知(本来の心のあり方)を働かせれば「当下具足(今、この場で完全である)」とした。それは現実(「見在」)を正しく生きる自己の全面肯定であったが、同時にそれを「無窮尽」の努力で深めてゆくことも説いた。それが「生生不息」論であった。本発表では王守仁思想を「見在/当下」(今ここの一瞬)と「無窮尽」(継続)という時間軸から検討し、その根底に流れる彼の思想を明らかにしたい。
(10分休憩)
15:40~16:20
空海の『大日経』「住心品 序分」の解釈について
竹村牧男 客員研究員
発表要旨
『大日経』「住心品」「序分」は、『弁顕密二教論」において空海が主張する法身説法の根拠として引用され、かつ『十住心論」「秘密荘厳住心」にも「自心の源底」の光景を描くものとして引用されていて、空海にとっては密教の世界観の根幹に関わる重要な教法である。そこで本発表では、その「序分」、善無畏の『大日経疏』該当箇所、空海の註解等をあらためて精確に読解することにより、特に空海のその独自の解釈の特質を明らかにしたい。
16:20~16:25 閉会の辞
10月15日東洋学研究所研究発表例会ご案内PDF 20221015PresentationMeeting
○本研究発表例会は、オンライン(Zoom)にて行います。参加費無料ですが、申し込みが必要です。
○申し込み方法:toyogakuアットマーク(@)toyo.jp宛てに10月10日までにメールをお送りください。メール本文には、「名前」「住所」「電話番号」を記載して下さい。お申し込みは10月13日まで受け付けますが、10月10日までにご連絡いただければ幸いです。折り返しZoomURL、パスコードをお送りします。
○お問い合わせ先
東洋大学東洋学研究所 〒 112-8606 東京都文京区白山 5-28-20 電話番号 03-3945-7483