2020年10月21日 東洋大学東洋学研究所 研究発表例会

東洋大学東洋学研究所

オンライン研究発表例会

 

日時: 令和2年10月21日(水)午後1時45分より

場所: オンラインリモート(Zoom)発表会(運営 東洋学研究所)

13:45~17:00予定

開 会 挨 拶  13:45          東洋学研究所 所長     渡辺 章悟

研 究 発 表     (13:50~ 16:55)

13:50~14:30
韓国仏教信者の活動―祈祷と修行―
佐藤 厚 客員研究員

(発表要旨)
現在の日本と韓国とでは、仏教信者と仏教とのかかわり方が異なる。日本が葬式仏教なのに対して、韓国は祈祷・修行仏教といえる。
ではいま現在、韓国ではどのような祈祷・修行が行われているか。
本発表では、韓国の仏教系新聞に連載された仏教信者の信行体験を整理、分析するとともに、その中での代表的な祈祷・修行方法とそれを行う寺院を紹介する。
これにより韓国仏教の一面が理解できるとともに日本仏教との違いが明らかになるであろう。

(5分休憩)
14:35~15:15
中国仏教を調査する
愛宕 邦康 客員研究員

(発表要旨)
「あのお寺は何宗ですか」と「あのお坊さんは何宗ですか」は中国寺院を参拝した日本人旅行者から必ず出る質問ですが、この質問には通訳の中国人ガイドも質問された中国人僧侶も返答に窮されることでしょう。
私はコンサルティング業界に身を置いており、この数年間、年四、五回のペースで浙江省寧波市の天童寺と雪竇寺(せっちょうじ)においてフィールドワークを行っています。今回は日本における中国仏教の窓口であった寧波仏教を取り上げることにより、日本仏教と中国仏教の相違点について論じてみたいと思います。

(10分休憩)
15:25~16:05
「我らの経典」としての『華厳経』―金子大榮の「読み」―
伊藤 真 客員研究員

(発表要旨)
清沢満之の「精神主義」の系譜に連なる金子大榮(1881-1976)は真宗大学で華厳学を専攻し、『華厳経』に関する種々の論考を残した。
金子は伝統的な法蔵の華厳教学を「論理の巧妙」に於いては「仏教中第一位」としつつも、「吾人の魂に何らの響きも与えない」と批判。この経典は「行の宗教」だとし、「普賢行」に依ってこそ「凡夫の身にも感ぜられる」「我等の経典となる」と見た。自らの問題意識に根差した金子の『華厳経』の読みを考察する。

(10分休憩)
16:15~16:55
ヴィマラミトラの『般若心経』解釈ー「八様相」と三解脱門ー
堀内 俊郞 客員研究員

(発表要旨)
インド・チベットの『般若心経』注釈書(チベット語〔訳〕としてのみ残る)が注釈対象とする『般若心経』は、玄奘訳に代表される小本ではなく、「如是我聞」で始まる大本の方である。そのなか、インドのヴィマラミトラ(8世紀)による注釈は詳細かつ精緻であるが、従来その内容が理解されてきたとは言い難い。本発表では、『般若心経』漢訳では「是諸法空相。不生不滅。不垢不淨。不増不減」に相当する部分-ヴィマラミトラが「八様相」と呼ぶ部分-を中心に、ヴィマラミトラの解釈を明らかにする。

 

閉会の挨拶  16:55~17:00         東洋学研究所 所長 渡辺 章悟


○本研究発表例会は、オンライン(Zoom)にて行います。参加費無料ですが、申し込みが必要です。

○申し込み方法:toyogaku@toyo.jp宛てに10月14日までにメールをお送りください。メール本文には、「名前」「住所」「電話番号」を記載して下さい。

○折り返しZoomURL、パスコードをお送りします。

○お問い合わせ先 東洋大学東洋学研究所 〒112-8606 東京都文京区白山5-28-20  電話番号 03-3945-7483

HP: https://www.toyo.ac.jp/research/labo_center/toyogaku/

Twitter: https://twitter.com/beVAkpnlytNTvlL/status/1309777995452751872

 

2020年10月21日研究発表例会ご案内 [PDFファイル]