2018.09.29|SAT
2018.09.29|SAT
日時: 10月6日(土)13時より
◆ 研究発表例会(13時05分~15時15分予定)
◆ 大型研究公開講座(15時30分~17時00分予定)
場所: 東洋大学白山キャンパス 5号館1階 5104教室(※会場が変更になりました)
◆ 研究発表例会(13時05分~15時15分予定)
王陽明の聖人論 ―朱子の聖人論と比較して―
志村 敦弘 院生研究員
発表要旨:儒教においては、「聖人」―伝説上・史上の偉大とされる為政者達を景仰してこう呼んだ―を論じて自身の理想的人間像を示すことが盛んであった。中国・明代の王陽明もその中の一人である。陽明は若き日に聖人たらんと試みて挫折した。後に大悟して独自の思想(いわゆる陽明学)を確立するが、その聖人論はいかなるものであったのか。本発表では彼がそれを批判して思想形成を行ったところの、朱子その人の聖人論と比較しつつその特色を明らかにしたい。
今日の台湾における地蔵信仰の一側面 ―『占察善悪業報経』を中心に―
伊藤 真 客員研究員
発表要旨: 台湾で先祖供養の菩薩として幅広い民間信仰の対象となっている地蔵(王)菩薩――その信仰は主として『地蔵菩薩本願経』に基くが、『占察善悪業報経』による行法・占いも一部で実践されている。「木輪」という小道具を使って過去世以来の業報を占う特異なもので、日本では学術研究を除けば馴染みが薄い。『占察経』は何のためにどのように使われているのか? 6世紀後半の「偽経」とされる本経による実践の一端を、現地調査に基き報告する
◆大型研究公開講座(15時30分~17時00分予定)
小倉百人一首における仏教思想
原田 香織 研究員
講義要旨: 小倉百人一首は、藤原定家が選んだ百首の秀歌からなり、小倉山荘色紙和歌とも呼ばれる。日本文化においては歌道の入門編として尊重され、色紙、歌留多、扁額、百人一首歌仙図など歌道の正統として尊重された。百人一首は定家同時代までが選出されているが特に平安末期から鎌倉初期までは激動の時代といえ、自身「世上乱逆追討耳に満つと雖も之を注せず。紅旗征戎吾事に非ず」(『明月記』)と記しながらも、百人一首後半の世界には末世思想が少なからず反映している。本講座では百人一首に現れた仏教思想について論ずる。
※東洋大学東洋学研究所では、相楽勉研究所長を研究代表者とする、井上円了記念研究助成「大型研究特別支援助成」による研究「日本文化の背景となる仏教文化の研究」が平成29年度より2年間の計画で行われています。このたび東洋学研究所では本プロジェクトの公開講座を定例の研究発表例会と同日開催することになりました
入場無料・予約不要
皆様のご参会をお待ち申しあげます。
お問い合わせ先 東洋大学東洋学研究所 電話/ファクス 03-3945-7483