固体が蒸発し,これが凝縮して粒子となったもので,金属の加熱溶融,溶接,溶断,スパークなどの場合に生じる。このような過程では,一般に物理的作用に化学的変化が加わり,空気中では多くの場合酸化物となっており,球状か結晶状である。粒径は小さく1 µm 以下のものが多い。
出典:高橋幹二(著),日本エアロゾル学会(編),エアロゾル学の基礎,221p.,森北出版(2003)
はんだ付け作業で発生したフューム粒子の走査型電子顕微鏡写真およびEDSスペクトル。
(a) はんだに配合されたヤニに由来すると思われる炭素質の粒子。微小粒子の集合体と,わずかにスズ(Sn)を含む比較的大きな球状の粒子(EDSスペクトル参照)からなる。
(b) はんだ(Pb-Sn合金)が再凝縮したと考えられる,角を持った球状の粒子。
(写真および分析結果は福岡大学・林 政彦 氏より提供)
(熊本大学・小島 知子) 2022年7月9日リンク更新