β線吸収法

Beta ray attenuation method

浮遊粒子状物質SPM(粒径10μm以上の粒子を100%カットしたエアロゾル)および微小粒子状物質PM2.5 (粒子の空気動力学的50%カットオフ径が2.5μmのエアロゾル)の環境基準測定法のひとつ。フィルター上に捕集された粒子状物質の増加に伴いベータ線の透過度が減少することを用いた質量濃度計測法。以下PM2.5 の例で説明する。


透過β線強度とフィルター上に捕集されたPM2.5 の質量との関係は次式の通りである。

I=I0 exp(-μm・Xm)

I  : フィルターと捕集PM2.5 をともに透過したβ線強度

I0  : フィルターのみ透過したβ線強度

μm : 質量吸収係数(cm2/g)

Xm : PM2.5 の単位面積当たりの質量(g/cm2

β線吸収法を用いた自動測定器の構成例

参考文献

日本エアロゾル学会(編)、エアロゾル用語集、質量濃度測定、78、京都大学学術出版会、2004.


(東京ダイレック株式会社・濱 尚矢、藤野 聡)  2022年3月31日  ★