エアロゾルの物理的特性の測定を行う際に,試料空気の導入部においてエアロゾルを加熱して半揮発性粒子(成分)を気化させ,それを活性炭などの吸着材によって除去することで,不揮発性粒子(成分)を選別する装置.
サーモデニューダーを用いた測定と用いない測定を同時に行い比較することで,半揮発性粒子(成分)または不揮発性粒子(成分)の特性(たとえば粒径分布)を把握することができる.温度に応じた揮発性(熱的安定性)は成分に依存するため,加熱温度によって成分群を大まかに分けられる.
ただし,測定されるべき粒子(その温度では揮発しない成分)が拡散や熱泳動等によって損失する可能性もあるため,測定条件の設定や測定結果の評価には留意する必要がある.
(埼玉県環境科学国際センター・長谷川 就一) 2022年5月9日 ★