換気は、用途の面からは保健用、産業用の2つに分類される事が多い。
保健用換気とは室内の居住者に必要となる新鮮空気(外気)を供給し、同時に汚れた空気を排出することである。臭気等の快適性に関する項目も含める場合が多い。なお、温熱感の改善のために窓を開けて大量の外気を取り入れる場合は通風と呼び、換気とは区別される。産業用換気とは、工場や医療施設などで熱や汚染物質を除去するため、また燃焼に使用する酸素を取り入れる等のために外気を取り入れる等のために外気を取り入れることである。その際、目的に対応したエアフィルターを用い、汚染物質を除去する場合も多い。
設備の面からは通常、上昇気流や風力を用いる自然換気と、ファンを用いる機械換気に分類される。
換気の度合いの指標としては一般的に「換気回数」が用いられる。換気回数は単位時間当たりに取り入れられた外気量を室の容積で除したもので、単位としては[回/h]を用い、1時間に空気が何回入れ替わったかという様にも解釈出来るが、本来の意味を尊重すれば[(m3/h)/m3)]が正確な表現であろう。
参考文献
空気調和・衛生工学会:空気調和衛生工学便覧、1995.
(芝浦工業大学・西村直也) 2016年8月4日 ★